平成23年  9月定例会 総務委員会 - 09月26日−01号

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平成23年  9月定例会 総務委員会

1、開催年月日時刻及び場所
  平成23年9月26日
       自  午前10時1分
       至  午後3時36分
       於  第1別館第1会議室
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2、出席委員の氏名
    委員長(分科会長)     山口初實君
    仮委員長(仮分科会長)   中島廣義君
    委員           橋村松太郎君
     〃           楠 大典君
     〃           溝口芙美雄君
     〃           江口 健君
     〃           浅田眞澄美君
     〃           山田朋子君
     〃           前田哲也君
     〃           友田吉泰君
     〃           中島浩介君
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3、欠席委員の氏名
    副委員長(副会長)     小森明人君
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4、委員外出席議員の氏名
     なし
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5、県側出席者の氏名
    警務部長         荒瀬伸郎君
    首席監察官        泉 繁樹君
    総務課長         松本善彦君
    広報相談課長兼音楽隊長  森崎辰則君
    会計課長         古田和幸君
    警務課長         前田玄治君
    装備施設課長       駒田敏郎君
    情報管理課長       松永利雄君
    監察課長兼留置管理課長  平 新一郎君
    厚生課長         岩永善好君
    生活安全部長       大島英吾君
    生活安全企画課長     池田良文君
    地域課長         秋泉尚寿君
    少年課長         平井啓一郎君
    生活環境課長       羽田敏雄君
    刑事部長         安本眞二君
    刑事総務課長       鰐口達也君
    捜査第一課長       松尾 安君
    捜査第二課長       田中靖之君
    組織犯罪対策課長     森田英孝君
    交通部長         宮崎照美君
    交通企画課長       小島茂之君
    交通指導課長       吉山淳一君
    交通規制課長       河石 勇君
    運転免許管理課長     玉村正俊君
    警備部長         古川 弘君
    公安課長         田中一祐君
    警備課長         池田秀明君
    外事課長         豊永孝文君
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    会計管理者        吉村勝彦君
    次長兼会計課長      網代秀人君
    出納室長         林 洋一君
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    監査事務局長       森下傳太郎君
    監査課長         浦 清志君
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    人事委員会事務局長    水浦 力君
    職員課長         久保眞一郎君
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    労働委員会事務局長    水浦 力君
    調整審査課長(参事監)   日高春夫君
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    議会事務局長       立石一弘君
    総務課長         金原勝彦君
    議事課長         村井正人君
    政務調査課長       堀部芳夫君
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6、審査事件の件名
◯予算特別委員会(総務分科会)
第106号議案
 平成23年度長崎県一般会計補正予算(第2号)(関係分)
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7、付託事件の件名
◯総務委員会
 (1)議案
第107号議案
 長崎県迷惑行為等防止条例の一部を改正する条例
第110号議案
 和解及び損害賠償の額の決定について
第111号議案
 和解及び損害賠償の額の決定について
 (2)請願
    なし
 (3)陳情
・要望書(原子力防災対策等について 外)
・海国日本の復興へ「国民生活の安定・安心に向けた提言」に基づく陳情について
・政策要望(九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)の早期整備について 外)
・被爆71年目の2016年に「先進国首脳会議(サミット)」を「平和サミット」として広島と共に誘致し、首脳会議の長崎開催を目指して頂くよう県、市、一体となって取組んで頂きたい。その為に、長崎市に於けるグランドデザインを早急に県、市、住民代表によって策定することを求める陳情書
・要望書(原子力防災対策について 外)
・要望書(長崎県21世紀まちづくり推進総合補助金見直しに係る代替補助事業の創設について 外)
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8、審査の経過次のとおり
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     −午前10時1分 開会−
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○山口委員長 おはようございます。
 ただいまから、総務委員会及び予算特別委員会総務分科会を開会いたします。
 なお、小森副委員長兼副会長から、欠席する旨の届けが出ておりますので、ご了承をお願いいたします。
 本日は、小森副委員長兼副会長がご欠席でございますので、念のため、仮委員長を選任しておきたいと存じます。
 過去の例によりますと、仮委員長には最年長委員を選任しているようでありますので、中島廣義委員を指名したいと存じますが、ご異議ございませんでしょうか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議ないようですので、そのように進めることといたします。
 中島廣義委員におかれましては、よろしくお願いいたします。
 これより、議事に入ります。
 まず、議事録署名委員を慣例によりまして、私から指名させていただきます。
 会議録署名委員は、江口委員、浅田委員のご両人にお願いいたします。
 今回、本委員会に付託されました案件は、第107号議案「長崎県迷惑行為等防止条例の一部を改正する条例」ほか2件であります。
 このほか、陳情6件の送付を受けております。
 なお、予算議案につきましては、予算特別委員会に付託されました予算議案の関係部分を総務分科会において審査することになっておりますので、本分科会として審査いたします案件は、第106号議案「平成23年度長崎県一般会計補正予算(第2号)」のうち関係部分であります。
 次に、審査の方法についてお諮りをいたします。
 審査は、分科会審査、委員会審査の順に行うこととし、各部局ごとに分科会による予算議案、委員会による関係議案、陳情の順に進め、その終了後、議案外の所管事務一般についての質問を行うことにいたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議ないようですので、そのように進めることといたします。
 次に、部長等の総括説明について確認をいたします。
 部長等の総括説明につきましては、これまで、説明書を朗読していただいておりましたが、事前に配付されているため、本定例会より、「項目名のみの説明とし、会議録においては別添資料として整理する」こととし、また、課長補足説明についても省略することとしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議がないようですので、そのように進めることといたします。
 次に、各部局の審査順序でございますが、警察本部、出納局及び各種委員会、企画振興部、総務部及び危機管理監の順で審査を行うことといたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議ないようですので、そのように進めることといたします。
 それでは、各部局ごとの審査を始めます。
 これより、警察本部関係の審査を行います。
 警察本部においては、今回、予算議案がないことから、分科会審査は行わず、委員会審査のみを行います。
 議案を議題といたします。
 警務部長より、総括説明をお願いいたします。
◎荒瀬警務部長 8月17日付の人事異動で、警察本部警務部長を仰せつかりました荒瀬でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 また、8月5日付の人事異動で少年課長がかわりましたので、ご紹介したいと思います。平井啓一郎警視です。
 警察本部関係の議案についてご説明いたします。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、第107号議案「長崎県迷惑行為等防止条例の一部を改正する条例」、第110号議案「和解及び損害賠償の額の決定について」、第111号議案「和解及び損害賠償の額の決定について」であります。
 はじめに、条例議案についてご説明いたします。
 第107号議案「長崎県迷惑行為等防止条例の一部を改正する条例」
 この条例は、関係資料1ページに記載のとおり、本条例第3条に盗撮行為等について具体的に規定することによって犯罪の抑止を図るとともに、取締りの公平性を確保する目的で改正しようとするものであります。
 なお、施行日につきましては、周知期間を勘案して、公布の日から2か月を経過した日としております。
 次に、事件議案についてご説明いたします。
 第110号議案「和解及び損害賠償の額の決定について」
 第111号議案「和解及び損害賠償の額の決定について」
 内容は、関係資料2ページに記載のとおりであります。
 第110号議案は、西海警察署職員の交通事故に関する損害賠償事案、第111号議案は、雲仙警察署職員の交通事故に関する損害賠償事案で、2件とも損害賠償金は、全額保険から支払われることになっております。
 次に、議案外の報告事項についてご説明いたします。
(和解及び損害賠償の額の決定について)
 内容は、関係資料3ページに記載のとおりであります。
 これも、公用車による交通事故で和解が成立しました5件につき、8月24日付けで専決処分をさせていただいたものであります。
 これらの損害賠償金も全額保険から支払われることになっております。
 第110号、第111号議案及び議案外の交通事故につきましては、このような損害賠償事案を起こし、県民の皆様には、大変申しわけなく思っております。
 全所属に対し、交通事故をはじめとする損害賠償事案を起こすことのないように指示してきたところでございますが、さらに交通事故防止に向けた指導を徹底してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 最後に、議案以外の所管事項についてご説明いたします。
 これから説明いたします治安情勢につきましては、関係資料の4ページ、5ページに統計をまとめております。
(犯罪の一般概況について)
 本年1月から7月末までの県内の刑法犯認知件数は減少傾向にあり、検挙率も微増の状況で、治安は比較的良好に推移しております。
 今後とも、各種犯罪の抑止対策を推進するとともに、事件発生時には迅速的確な捜査を実施し、検挙の徹底を図ってまいります。
(暴力団情勢について)
 最近の暴力団の特徴として、組織の潜在化等により資金獲得活動が巧妙になってきていることから、更に、資金源犯罪の取締りを強化するとともに、各種関係機関と連携の上、より効果的な暴力排除活動を推進してまいります。
(振り込め詐欺の被害防止対策について)
 振り込め詐欺は、昨年と比べて増加していることから、被害防止対策として、今後も高齢者を重点対象とした防犯講話等を継続して実施するとともに、金融機関等、関係機関・団体と連携した広報啓発活動など、官民一体となった諸対策を強力に推進してまいります。
(少年非行の概況について)
 少年非行については、初発型非行の一つである万引きの増加がみられていることから、非行防止教室など、官民一体となった対策を推進しているところであります。
(生活経済事件の取締りについて)
 生活経済事件は、元銀行員による預かり金名目の高額詐欺事件等を検挙しておりますが、今後も、県民生活に直結した事件、特に高齢者を対象とした悪質商法事犯やヤミ金融事犯等の悪質な事件に重点を指向して取締りを推進してまいります。
(交通事故の発生状況について)
 本年7月末までの県内の交通事故は、昨年同期と比較しますと、発生件数と負傷者数は、ほぼ横ばい、死者数は減少しております。
 今後も、県民を交通事故から守るため、「高齢者の交通事故防止」「飲酒運転の根絶」を中心に取り組んでまいります。
 以上をもちまして、警察本部関係の説明を終わります。
 よろしく、ご審議を賜りますようお願いいたします。
○山口委員長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより各議案について、一括して質疑を行います。
 質疑はありませんか。
◆山田[朋]委員 第110号議案と第111号議案と一緒に質問させていただきたいと思いますが、損害賠償の金額に関して、「保険から支払われております」というふうに最後に書いてありますが、保険から出ているからいいというものではないというふうに、当然ながら思っております。
 今、保険料が約1,100万円ぐらいというふうに聞いております。何台に対して1,100万円で、そして、近年の警察が起こしている事故の状況等の数字があれば、それもお示しください。
◎駒田装備施設課長 任意保険については、平成16年以降、96台から入りまして、平成22年度で全車、実際に活動している車両全車1,102台に入っております。
 委員ご指摘のとおり、1,110万円という額の保険代であります。
 以上です。
◎平監察課長兼留置管理課長 過去における交通事故の発生件数でありますけれども、まず、この県議会に議案として上程した数、それから専決処分として報告した数をご紹介いたしますけれども、まず、昨年、平成22年度が31件であります。それから、平成21年度が25件でございます。それから、平成20年度が26件でございます。平成19年度が22件でございます。平成18年度が30件でございます。
 この議案につきましては、前年、もしくは数年前からの繰越事案もございまして、これを含んだ数でございます。
 以上でございます。
◆山田[朋]委員 まず、今は1,102台分の保険料ということでしたけれども、以前は限られた車両しか入れてなかったということなんでしょうか。それで、バス会社とかも、結局保険に入っていないというふうに聞いたことがあるんですね。保険代よりも事故の都度に支払った方が安くつくとか、そういうことで聞いたんですけれども、いつからそういうふうに、どういう理由で切り替えをしたのか、全車にしようというふうに決めたのかを教えてください。
◎駒田装備施設課長 当初96台から増やした理由については、一つは保険の示談交渉の中に、警察、いわゆる事故の当事者が取締側ということになりました場合には、事故の相手方に対しては、やはり圧力がかかったということで、公正な示談にはならないということが1点の理由ですね。
 それと、示談交渉に当たる専門的な知識を持った保険会社の担当、これによって事故処理の示談交渉をさせた方が公正であるというふうな理由、それと事務負担の軽減ということの理由があります。
 以上です。
◆山田[朋]委員 わかりました。私も全車両かけることは否定することではないというふうに思っておりますので。
 あと、件数ですけれども、平成18年、19年という、少なくはなっておりますが、ずっとこのような形で事故が起きております。
 それで、この内容なんですけど、車で走っていて、物が落ちたからそれを取ろうとしたとか、私も運転はしていますけれども、やはり県民に対して交通安全を呼びかけている立場として、このような初歩的なことがあっていいものかどうかというふうに思っております。
 それで、再発防止策としてどのようなことをやっているのか、お聞かせください。
◎平監察課長兼留置管理課長 再発防止対策についてご説明をさせていただきます。
 事故が起きた場合には、当然に再発防止対策を講じますけれども、基本的な考え方としては、未然に防止するということで対策を講じております。
 対策につきましては、警察本部の対策、それから警察署でそれぞれ諸対策をやっておりますので、警察署の事例、それから警察本部でどういった対策をとっているかということについて、若干事例を挙げて説明をさせていただきます。
 まず、警察署の再発防止対策でございますけれども、今から説明するのは、ある某署の事案でございますけれども、こういった対策を23警察署いずれも実施しております。そういうことで、代表的な事例ということで説明させていただきます。
 先般、某署において、複数名の警察官が乗車する捜査用車両が事故を起こしたわけでございますけれども、この事案に関して署長が直ちにとった再発防止対策でございます。
 まず、関係職員に対する指示・教養ということで、事故を起こした運転手本人に対して、事故原因、問題点の検証後、指導・教養を実施。
 それから、同乗者に対しては、同乗者の責任も重大で連帯責任があるということで、指差し呼称の徹底、それから死角に対する指導等をやっております。
 それから、過去の加害事故の事例研究として、その警察署でこういったものを挙げて、さらに組織の信用失墜行為が多大である。それから、組織に与える業務上の影響も大きい。それから、だろう運転等思いこみ、あるいは漫然とした運転の厳禁、それから自己の運転技術を過信しないといったことを全署員に指導をしております。
 それから、運転者本人と直属課長が事故後に直ちに本部に参りまして、警務部長、首席監察官に謝罪をしております。その前提として、私の方から指導もやっております。
 それから、警察署全体としての事故防止対策でございますけれども、まず、幹部会議でこの事故を検証して、その原因説明、それから再発防止に対する指示をしております。
 それから、その事故を起こした課内において、この事故原因、防止対策の検討と再発防止の意識付け。それから、運転する際の幹部の声かけを励行するよう徹底をしております。
 それから、警察署では、定期招集とか、朝礼が毎週行われておりますので、この機会を利用して再発防止に対する教養をするとともに、本人を前に出して、決意表明をさせております。
 それから、監察課から指導官を派遣しまして、全署員に対して指導・教養をやっております。この特別教養実施後に、全署員に対して事故防止に対する本人たちの決意を、そういったレポートを提出させております。
 以上、このようなことを警察署の方では再発防止対策として実施をしております。
 それから、警察本部でございますけれども、さまざまな対策は実施しておりますけれども、3点のみ紹介をさせていただきます。最初の2点は、今年から取り組んだ事項でございます。
 まず1点目が、事故が多い警察署に対する特別指導・教養を実施しております。警察署は23署ございます。本部所属は警察学校を含んで34所属ございます。今年8月末の所属別の発生状況を見ますと、事故のゼロが6署、それから3件以上多発させた警察署が6署ございました。
 本部は、34所属中、事故ゼロが30所属でございます。
 ですから、こういった数字からいきますと、やはり事故がゼロというのも決して不可能ではないということで考えておりまして、こういった意味合いから、この警察署で今年上半期に事故が多かった警察署に対して、監察課から監察官等を派遣して、先ほど申しました指導・教養を具体的に行っております。
 2点目は、今年1月1日から実施しておりますけれども、公用車交通事故速報の配信ということでやっております。現在、県警の警察職員には、約3,000台ほどパソコンがありまして、基本的に1台ずつ持っております。
 それを開いた際に、「iDAC(アイダック)」という情報の発信システムでございますけれども、ここに毎日事故の状況、それから事故の時の写真、事故の図面、そして、監察課から事故防止のためのワンポイント等を記載したものをパソコンに配信をして、必ずそれを見ないと、それが消えないようになっていますので、そういった意識付けを全県警の職員に徹底をさせております。
 それから、3点目でございます。これは従来からやっておりますが、交通事故防止実践塾の開催ということで、今年は2月に二輪車、それから先般4月17日に四輪車を対象とした実技訓練等を行っております。
 これは各警察署の指導員、もしくは若手の警察官を試験場が休日の時に招聘をしまして、そこに交通機動隊から指導員、それから装備施設課から点検等のためにそういった指導員を呼んで、集合教養を行っております。
 それから、現在、秋の全国交通安全運動期間でございますけれども、それに先だって、この安全運動期間中は、必ず事故ゼロの実現を目指すよう、そういった文書を発出しております。
 以上でございます。
◆山田[朋]委員 交通安全運動期間に限らず、事故がゼロになるようにしていただきたいというふうに思っております。
 あと1点だけ、再発、過去に事故を起こした人が比較的、傾向としてそういう人というのは何回か繰り返す人の場合もあると思うんですけど、そういうのは実際どうでしょうか。
◎平監察課長兼留置管理課長 私どもとしては重複事故者というふうに呼んでおりますけれども、まず、今日からさかのぼって1年間に重複した事故者はおりません。
 ただ、過去の統計からして、いわゆる1年間事故がなくても、その前の1年間で、その次の1年間に重複して事故を起こした人は、県警全体の職員で今現在約3,500人のうち、まず1年、いわゆる2年前の事件、1年で重複する人たちは数的には3人から4人、0.03%から0.04%でございます。それが当然、2年、3年、4年、5年になりますと、それが若干増えていくということで、最大では過去10年内に例えば5件ほど事故を起こした者とか、そういった者はおりますけれども、今回、議案として上程している2件の運転手、それから専決として報告させていただいておりますこの5件の事故については、すべて初めての事故でございます。
 以上でございます。
◆山田[朋]委員 この件数からすると、これは和解とか損害賠償が伴う事故の数だと思うんですけれども、これ以外にも自損事故とか、いろいろとあると思いますので、そうすると、この3,500人から3人、4人が少ないというか、少ないとも私は別に思っておりませんので、やはり今いろいろと取組をされていることは十二分にお聞かせいただきましたけれども、そういう傾向がある、やっぱり同じことを繰り返す人、ちょっと注意力がない人とか、そういう人がこのようなことを繰り返す傾向にあるかと思いますので、十分に再教育をしていただいた上で、ゼロ件を目指して取組をしていただきたいというふうに思います。
 以上、終わります。
◆浅田委員 続いて第107号議案についてお尋ねをいたします。
 平成16年以降10件以上あり、多い時は22件、そして犯行形態も複雑多様化というふうになっておりますが、具体的な事例等々、また時代の変化とともに、その複雑化したというのがどのような状況なのかというのを具体的にお示しいただけますか。
◎池田生活安全企画課長 いわゆる迷惑防止条例の盗撮行為の現状、それから、手口等についてのお尋ねでございますけれども、いわゆる携帯電話、それからデジタルカメラ、こういったものの普及によりまして、非常に盗撮行為も悪質巧妙化しております。
 具体的に言いますと、場所的には、いわゆる公共の場では特に歩道橋の階段、それからデパートといったところで、下の方からわからないように、スカートの下の方から写すとか、そういったことが多くなっている状況でございます。
 あとは、その写真等を趣味で持ったり、インターネットで流したりする犯行形態も増えてきていると、こういことでございます。
◆浅田委員 ここにも、2次被害を招くとありますが、それを自分で隠し持っているというよりも、ほとんどの方がインターネットで公開するという行為に及ぶ方の方が多いんですか、その犯行に及ぶ方というのは。
◎池田生活安全企画課長 ほとんどの人がそういうふうにインターネットに載せるという手口ではございません。
 ただ、今、懸念しているのは、インターネットとIT機器が非常に発達しており、携帯電話にもそのインターネットの機能がついているということで、いわゆるインターネットへの氾濫が懸念されるということであります。
 ただ、過去にも、そういう趣味として撮って、自分のパソコンに保管している者、あるいはそれを流して、どういうわけか楽しんでいる者、こういった者がいるのも実情でございます。
◆浅田委員 具体的に今、平成16年から7年間ぐらいで100人以上の方が検挙されているような状況になると思うんですけれども、この犯人の方の世代とか、どういうことをやっている方とか、分析状況なり、そして、これこそまた再犯性が、よく芸能界の方とかでも何度か繰り返す方がおりましたけれども、それと同じように実際問題、この長崎の中での再犯率等々を教えてください。
◎池田生活安全企画課長 暫時休憩をお願いします。
○山口委員長 暫時休憩いたします。
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     −午前10時29分 休憩−
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     −午前10時30分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開いたします。
◎池田生活安全企画課長 手元に具体的な資料がなくて申しわけございませんけれども、私の把握している限りでは、被疑者につきましては30代から40代の男性が多いのが特徴でございます。
 被害者の方は、10代から20代の女性が多うございます。
 そして、場所的には、先ほど言いましたデパートとか、そういう階段の人の混み合ったところ、それから、最近ではビデオレンタルショップ、本屋さん、そういったところでの犯行が多い状況でございます。
◆浅田委員 今、30代、40代が非常に多いという感じで、サラリーマン世代、何か鬱屈したものがあってというようなことなのか。そういうふうな犯罪に潜んでいる内々のこと、内情的なものとか、そういったものを分析している結果というのはどうなんでしょうか。
◎池田生活安全企画課長 具体的な分析資料はございませんけれども、今まで被疑者の年齢、それから仕事、また家族の状況、これは把握をしております。これから察しますと、必ずしも独身ではないということでございます。そして、ある程度ちゃんとした仕事をしている方も結構多うございます。
 そういったことから、どういった人がこういう犯行を起こすという特定はできず、いろんな本人のその時の仕事のストレスがあったとか、そういったことは調べの段階で話はしますけれども、それがどこまで真実なのかということまでは特定できないような状況でございます。
◆浅田委員 なかなか特定しづらいという現状ということはわかったんですけれども、例えば、先ほど言ったように再犯を繰り返す方とかがいらっしゃるような場合に関して、それを警察として、防止する策としてどのような手段をとられているのか、具体的にあればお示しいただきたいと思いますし、また、その10代とか、20代でそういうことに遭って、インターネットとかで流されたことによって、逆に深い傷を負う被害者の方もいらっしゃると思います。
 そういう両方にわたるフォロー、後々のやっていらっしゃることというのがあれば教えてください。
◎池田生活安全企画課長 再犯防止の関係と被害者に対する支援の関係のご質問でございますけれども、まず、再犯防止に関しましては、先ほどちょっと私の答弁が遅れましたけれども、必ずしも再犯が多いような状況ではございません。この盗撮行為に類似するのが、女性、子どもに対する声かけとか、それから若干のつきまとい行為的な行為を把握しております。
 こういったものに対しては、うちに女性・子ども班という特別の組織がありまして、これが一線の人からそういう事案があったという報告を受けますので、そういった実態を把握しまして、その行為者を早期に特定するようにしております。そして、この人がその犯行をした人に間違いないとわかった段階で、事前に本署の方に呼び出しまして、事件にする必要があるものは事件にすると。そして、指導警告する場合は指導警告等しております。さらには、それを各警察署に、こういう事案があっているということの手配もしております。
 さらには、これは警察だけの防止策ではございませんけれども、実は、警察の方でそういう声かけ事案、盗撮事案、そういったものについては随時情報を流すようにしております。
 具体的には、安心メールキャッチくんというのがございまして、県警本部の方で、希望者がおれば無料で登録をするようになっております。それで、例えば、今日どこどこで盗撮事案があった、声かけ事案があったと、こういう場合には、その被害者の了解を得た上で、その被害者の名前を特定せずに、実は今日、いつどこでこういう事案がありましたと、皆さん気を付けてくださいと、こういった場合には、我々の方に通報してくださいといった内容のメールを随時発信をして、そういう防止に努めております。
 なお、被害者の支援についてでございますけれども、これは組織で対応しております。具体的には、被害者支援というのは警務部所管でございますけれども、これについては女性の被害者には女性の調官を当てたり、今、女性警察官が増えておりますので、それを特になれている者を初めからあてがいましてその精神的負担を軽くしたり、また、必要な場合は病院の紹介をしたりと、そういったことでケアをしているところでございます。
 以上でございます。
◆浅田委員 なかなか難しくて、その再犯防止も、どちらかというと、狙われる側に注意を促しているというような状況が多いように私には聞こえました。それも非常に大事なことだと思うんですけど、一方で、犯罪者の方々も病気的な感じでやられている方がいらっしゃるというふうにも聞いております。そういった場合、例えば一歩踏み込んで、精神科の方々との連携をとったりとか、そういう分析に基づいたということになろうかと思うんですけれども、今後、ますますこういう状況が増えている中で、そういう方向でいろんな角度からの連携をもう少し強化する状況がないのかということが1点と、あと、無料で配信されているメール、たしか私の姪っ子のところもやっぱりそれをやって、学校の周りでちょっと変な人がいるみたいというような情報が流れてくるようなことをやっているというのは聞いたことがあるんですが、例えば、長崎市内でそれをどれぐらい活用しているかとか、学校でどれぐらい促されているかというような具体的な状況がわかれば教えていただきたいと思います。
◎池田生活安全企画課長 1点目の被疑者が病的な人の場合の対応ということでございますけれども、これにつきましては、実は先ほどお話しましたように、捜査の取り調べの過程で、いろんな背景、その犯行の動機等も確認して調べを行います。そういった時、本人が、例えば、実は最近仕事でストレスが、精神的なことがあったとか、いろんなことを話す場合がございます。そういった場合には、家族がいる場合などは特に家族を呼んで指導する場合もございます。また、連絡をして、そういった時にはこういう病気のようでしたから注意をしてくださいというふうに注意を促すこともありますし、本人に病院に行ったらどうかというような指導をすることはしております。
 先ほど委員が言われたように、今後もそういうことを配慮したらいいのではないかというご指摘でございますので、この件も今後は捜査の一環として、再犯防止の一環としていろんなことを検討してやっていきたいと考えております。
 それから、無料の安心メールの実態でございますけれども、現在、約2万5,500人の方の登録を確認しております。
 それから、現在の発信の状況でございますけれども、今年の発信回数は、現在で159回になっております。各市町別では出しておりませんけれども、内訳の内容は把握しております。声かけ事案が75回、痴漢の情報が68回、事件関係が4回、それから解決したという連絡が3回、その他が9回となっております。よろしいでしょうか。
○山口委員長 約2万5,500人の登録は、県なのか、市なのかという質問がありましたが。
◎池田生活安全企画課長 長崎県全体でございます。
◆浅田委員 その約2万5,500人というのが、県全体とすると、多くのお子さんがいらっしゃるお母さんたちにどれぐらい浸透しているかという部分もあろうかと思いますので、今後、もう少し情報、こういうことをちゃんとやっているというような発信で、逆にそういうことをちゃんとされていると、加害者の方もやめるという形もあろうかと思いますので、いろんな形で防ぐ形をとっていただきたいと。
 やっぱりちょっとした盗撮、ちょっとししたというと言葉はおかしいですけれども、盗撮からどんどん犯罪が広がっていく場合、被害者の心の傷が深まる場合等々ありますので、せっかくこうやって条例ができるとするならば、もう少ししっかり周りのお話などをよく聞いていただいた上で、この防止に努めていただきたいと思います。
 以上です。
◆中島[浩]委員 先ほどの2ページの公用車の交通事故の件に関してお尋ねします。
 これは2件ともお聞きするところによると、一人運転の時の事故ということで、通常2人で、同乗者がいて運転されているということなんですけれども、署の規模とか、その当時の勤務状況によって一人で運転せざるを得ないという状況の中での事故だと思うんです。先ほども特別指導をされたりとか、いろんな対策を講じられているということなんですけれども、特に一人の運転の場合、これは本来車を停めたりとかすれば未然に防止できる内容とは思うんですけれども、この一人運転に対しての対策はどう講じられているのかお尋ねします。
◎平監察課長兼留置管理課長 今、委員ご指摘のとおり、まず、警察組織としては、基本的には運転者及び助手席者の2名以上が乗車し、互いに協力して、今、特に励行させているのは指差し呼称ということで、きちんと指で差して、安全呼称を行うよう指導をしております。
 また、駐車する際には、助手席者が必ず降車をして、後方誘導をするというのがまず基本原則であります。
 今、委員ご指摘のあった単独乗車の場合でございますけれども、やはり署の実情等によって、また、特に、駐在所が、管内のそういった巡回等についてはほとんど一人で運転をしておるんですけれども、こういった単独乗車の機会も多くありますので、その際でも、先ほど助手席と運転者の掛け合いで指差し呼称をさせるということを申しましたけれども、やはり自らそういった危険な箇所はきちっと把握をして、そして、そういう場所ではきちっと自ら確認的呼称を行って、そして事故防止に努めるよう指導をしております。
 今回は、議案が2件とも単独乗車の事故でございます。また、先ほど専決の5件につきましても、1件目と3件目が単独乗車の事故でございます。また、全体、去年、今年のそういった状況を見ましても、約60%を超える事故が単独乗車の場合でありますので、単独乗車をするなということは言えませんけれども、特に単独乗車をする際には、各所属に対して、本人が例えば出発する際に、そういった安全運転に心がけるよう、そのたびにそういった注意を、指導をやっているところでございます。
 以上でございます。
◆中島[浩]委員 先ほど、じゃ、60%ということでしたから、やはりこれはもう大方単独の運転が多いことでしょうから、単独運転時のそういった、先ほどの答弁以外にもいろいろやる方法はあると思いますので、ぜひその辺は強化していただきたいと思います。
 以上です。
◆江口委員 まず、今の第110号議案、第111号議案ですが、最近にない賠償額が非常に張っているんです、今度はですね。第110号議案がトータルで982万7,707円、これは被害を受けられたというか、被害者が3人おられますよね。一人が375万2,831円、もう一人は513万6,976円、3人目、この方は93万7,900円ということで、トータル982万7,707円という非常に大きな賠償額になっています。それも今のやりとりを聞きながら、要するに単独で運転をされているんですね。1件目は、パトカーを運転して署に帰る途中ですね。この単純な初歩的な運転者のミステークによって、これぐらい大きな被害をこうむられているわけですよ。それで、賠償額が一人で500万円を超している人がおりますが、この方については、要するにどんな状況なんでしょうか。
 もう一つの第111号議案についても、賠償額が人身で300万円を超しているんですね。こういう方々が、今申し上げますように、簡単な、初歩的な警察官の運転者の不注意によってこういう事故につながっていっていると。第111号議案は、運転中、無線機の音量調節のために、ちょっと前方不注意だったということですよね。
 普通、私は毎回、議会ごとにこういう議案、もしくは専決処分で事故の報告がずっと上がってきています。まさに今、秋の交通安全週間なんです。こういうことを考えると、事故がゼロということは信じられませんが、しかし、こういう初歩的な事故がなんで起こるのかということも含めて、一つはさっき言いました、今、被害者の方はどういう状況だったのかだけは報告していただけませんか。
◎平監察課長兼留置管理課長 それでは、第110号議案、第111号議案別に被害者の状況について説明をさせていただきます。
 まず、第110号議案でございますけれども、被害者の方は3名乗車でございます。運転手の方、それから助手席の女性の方、このお二人はご夫婦であります。それから、知人の女性が後部座席に座っておりました。
 それから、けがをされた3名とも救急車で西海市内の個人病院にその日に搬送されて診断を受けております。
 運転者の男性は、頸部挫傷及び腰部打撲により1週間の安静加療、助手席の女性は、頸部挫傷及び胸部打撲により1週間の安静加療と。それから、後部座席の女性は、胸部及び両下腿打撲による1週間の安静加療ということで、初期診断を受けております。
 まず、この運転者、助手席のご夫婦でありますけれども、治療期間は運転者の男性が事故当日から約1週間、西海市内の病院に通院された後に、ご本人の意思で長崎市内の総合病院に58日間入院をされています。それから、今年の6月末まで通院をされまして、これは62日間でございますけれども、約1年間症状固定までというか、完治までかかっておられます。
 それから、助手席の女性についても、運転手の方と同様の期間となります。
 それから、後ろに座っておられた女性につきましては、入院はされておりません。西海市内の個人病院に昨年の12月中旬まで42日間通院をされて、最終的に治療期間が約半年でございます。
 それから、運転手の方でございますけれども、62歳の無職の男性の方です。治療費が約248万円、それから入院諸雑費が約6万円、それから傷害慰謝料が約101万円、それから車両の代車費とか、レッカー代、その自家損ですね、そういったものを含んで19万500円で、計の375万2,831円になっております。
 それから、助手席の女性の方は、治療費が約242万円、交通費が95万円、これは男性の方には入っておりません。ご夫婦であられますので、保険会社が便宜上、この女性の方に繰り入れたということであります。これは車がもう自損、かなり壊れましたので車で行けないということで、畝刈の方に通院をされた際に、大瀬戸から畝刈までタクシー代の交通費でございます。それから、入院諸雑費が約6万円、傷害慰謝料が約100万円、休業損害が約68万円。家庭の専業主婦の場合は、家事労働者ということで休業損害が出るようになっております。この部分で夫の男性よりも額が大きくなっております。
 それから、3人目の女性につきましては、治療費が約29万円、この方は70歳の方ですけれども、治療費が約29万円、交通費が約5万円、休業損害が、同じく専業主婦ということで約24万円、それから傷害慰謝料が約35万円ということで、93万7,900円ということで、合計が982万7,707円となっております。
 それから、第111号議案でございますけれども、この相手の方は一人乗車でございます。この方は、その日に、これは救急搬送はされておりません。雲仙市内の病院で外傷性頸部症候群、頭部、右肩打撲傷、腰椎ねんざによる1週間の入院、安静加療との診断がなされております。
 被害に遭った当日から12日間入院し、退院後は、今年の2月末まで通院をして、治療期間は約6箇月になっております。通院期間は124日であります。
 それから、治療費につきましては、約156万円、入院諸雑費が約1万少し、それから通院交通費が約9万円、この方はバスで行っておられます。それから、休業損害が57万円、傷害慰謝料が約82万円、車両の自家損、これは代車費、レッカー代含めまして約70万ちょっと、計377万3,443円という状況でございます。
 以上です。
◆江口委員 今の報告のとおり、要するに事故の原因は本当に初歩的な原因なんですね。普通、我々も運転していて、コンソールボックス上から落下した。これは画板を拾い上げようと脇見して進行したためというのは、下に落ちた物を拾うというのは脇見どころじゃない、下を向かないと拾いきらんですよね。運転して、もう完全に前方を全く見てないんですよ。
 これは、我々は幾ら何でもこういうことをやれば事故につながることは間違いないんですよね。そして、今言うように、被害に遭われた方は、これだけの損害賠償をやらんといかんような形の事故に遭われているわけですから、それはさっきから言いますように、事故をゼロにするということは一つの目標かもわかりませんが、事故がゼロになるということは難しいと思いますけれども、今後とも安全運転の講習は引き続き徹底してやっていただきたいと思っています。
 もう一つは、先ほど、23署ある中で、署においては事故がゼロのところもありますという報告でした。できれば、この総務委員会に、毎回、議会のたびに署ごとの事故件数については報告を上げていただければと思うんですよ。そして、緊張感を皆さんにもっと持ってもらって、この事故の撲滅については、これは絶対図っていただきたいと思っていますし、そういう面ではまさに今、交通安全という話をしましたけれども、一般の県民、市民に対しては安全運転を推奨する、指導する立場にあられるわけですから、だからといって事故がゼロになるということはなかなか難しいと思いますけれどもね。しかし、何らかの形でこれはやっぱり事故をもっともっと減少させることについてはやらんといかんと思っています。
 私もそのうち、23署についてはどの署が一番事故が多かったのか、一回聞きたいなと思っていますが、ということでわかりやすい資料として、署ごとの事故件数については資料として、私は今後上げてもらってもいいんじゃないかなと思いますが、警務部長、いかがでしょうか。
◎荒瀬警務部長 今、委員からご指摘のとおり、警察職員は交通安全の確保を自らの責務としておるわけでありまして、それを県民の皆様にも指導させていただく立場にあることを考えれば、まずは自らが交通安全に努めるということは極めて大切であろうというふうに考えております。
 そうであるにもかかわらず、今回も交通事故による損害賠償事案を起こし、このような形でご報告申し上げなければならないことを、まことに申しわけなく思っておりまして、深くおわびする次第でございます。
 今、ご指摘受けました点で、私はこれまでも、先ほど監察課長からいろいろな対策といいますか、こういうことを指導してまいりましたというお話をさせていただいたんですが、やはりそれはもう非常に必要なことで、今後も一つひとつやっていかなきゃいけないな、地道にやっていかなきゃいけないなというふうに思うんですが、その中で、私自身その中の柱といいますか、2つ思っていることがございます。
 1つは、やはりそれぞれの職員は、課とか、署というところに基本的な職場として属しておりまして、そこで勤務をやっているというふうに思うんですが、その勤務している職場全体にやはり交通安全、交通事故を起こさないという雰囲気といいますか、そういう認識があるということが重要じゃないのかなということでございます。そういう雰囲気といいますか、そういう認識をつくっていくために、先ほどありましたようないろいろな教養という形で交通安全教育を、朝礼の機会を利用してだとか、いろいろな課とか署の中で話す時にやっておるわけでございますが、やはりそこでそういう雰囲気が何とかできていくことが必要じゃないかなというふうに思っております。
 もう一つは、先ほどちょっと、これも監察課長からあったかと思うんですが、今まさに運転につく人間、これからハンドルを握ろうとしている人間に対して、その職場の中で上司であるとか、またはその同乗者であるとか、それから、その人間を見送る、同じ課の中でデスクにいる人間が運転する人が出かける時に、「運転、気を付けて行ってきてください」と、この一言が、これが大事なのかなというふうに思いまして、そういうふうに出かける時に、その一言を言っていただくことによって、その車に乗る、まさに今乗ろうとしている人間が、もう一度交通安全について再認識するといいますか、改めて気をつけなきゃなと思うことによって、先ほど委員ご指摘のような、ちょっとした不注意による事故を防いでいくことができるんではないかなというふうに思いますので、そういうところをそれぞれの所属で、一人ひとりがそういう声かけといいますか、そういうことをやっていくということが必要なんじゃないかなというふうに自分自身としては考えております。
 もちろん、それぞれの職場で件数という形で見ますと、その時、事実として多いとか、少ないとかというのはございますが、これはやはり県警全体としての問題だというふうに思いますので、今申しましたような形で、今後、私としては職員と一丸となって指導してまいりまして、これからは一件でも少なく、本当は委員もおっしゃいますように、ゼロということでご報告申し上げなければいけないんですが、一件でも少なくこういうことがないようにということで努力してまいりたいと思っております。
◆江口委員 いじわるで言っているわけじゃないんですけれども、いずれにしても気持ちは同じだと思いますので、これからも引き続きやっぱり安全運転の、それぞれ全署員に対して、皆さんに対してはそういう意識の向上を含めて、緊張感を持って職務に当たってもらうようなことは引き続きやっていただきたいと思っています。
 私も総務委員会に来るたびに、この問題は非常に気になるものですから、毎議会のたびに事故については、いつも専決処分、もしくは議案で上がってくる問題について、必ず皆さん方にお伺いしているんですけれども、それは我々も含めて、こういう問題については一般の県民の皆さんに対してどうだと、どうあるべきだということがあるもんですから、そういうことも含めてこれから引き続き、今申し上げましたように、安全運転にはぜひ努めていただきたい。これは要望しておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
◆友田委員 今の警務部長のおっしゃった、交通安全を起こさない雰囲気をつくらなきゃならないというのは、それは当たり前のことなんじゃないかなというふうにちょっとお話を聞いていて思いました。
 警察官という職務は、先ほどもあったように、取締りをする側ですから、そこの職場で、それを生業としている警察官の方が、交通安全意識を職場でつくらなければいけないということ自体が、私は基本的にちょっと県民にとってみれば、イロハのイを間違えているんじゃないかなという気がいたしましたので、その点については、ぜひ当然のことととらえていただきたいと思っています。それは私の意見です。
 第107号議案についてお尋ねします。先ほどの説明では、施行には周知期間を2か月設けるということでありましたけれども、この2か月間を設ける理由についてが1点。
 さらには、具体的にどのような周知を行われようと思われているのか、この点についてお尋ねします。
◎池田生活安全企画課長 まず1点目が、なぜ2か月かかるのかという理由、それから2点目が今後の広報の要領ということでございます。
 まず1点目、その理由につきまして、重要な条例改正が伴う施行期日については、明文規定はないのですけれども、全国的な通例として周知期間として公布からおおむね2か月から3か月を目安としております。これはどういう理由かといいますと、特に、今回、罰則はそのままなんですけれども、こういう罰則を伴うような改正につきましては、県民の不利益処分に係わるものということで、その周知に、いわゆる広報期間をある程度設けたがいいということがあるわけです。
 先ほどの不利益処分という意味は、被疑者の立場ですので、被害者の立場ではございませんので、その辺はご理解をいただきたいと思います。全般的なことではございませんので。
 それから、過去の条例改正の施行状況等も勘案しまして、これにつきましては県の法制班ともいろいろ協議したり、また、広報の方法も2か月あれば妥当だろうということで2か月間とさせていただいたところでございます。したがいまして、概ね12月7日には施行できるんじゃないかと。うちとしても、できるだけ早くできないかということで検討したのでございますけれども、どうしても2か月ぐらいが妥当だという結論に達した状況でございます。
 次に、2点目の広報の方法ということでございますけれども、もう既にチラシやポスターを五千数百枚用意しております。2種類でございますけれども、これをまず、県下23の警察署、交番に配ります。それを貼ったりして周知徹底する。これが一つの方法です。
 それから、既に報道に取り上げていただきまして、こちらからご協力いただきまして、新聞各社、それからテレビ局の方に来ていただきまして、既に放送をさせていただいております。
 その他、各種防犯講習というのがございます。具体的に言いますと、特に、これは女性に関することなものですから、現在、女性をメインの職場とするところ、それから女子学校とか、そういったところで防犯講習をやっております。その際に、既にもうやっているのですけれども、これまでのこういう盗撮行為ですとか、痴漢的な行為、こういったことをいつ、どの時間にこういう形であるんですよと。例えば、場所的には市内のどこどこで、時間帯には何時から何時ぐらいなんですよと。そして、被害者の方はほとんどイヤホンをかけて歩いていたりなんかして襲われたり、それから先ほど言ったデパートでもするもんだから知らない間に盗撮されたりするんですよという具体的な情報を言いながら、そして、これについては今度条例が改正になって、さらに強く取り締まることになりましたから、そういう事案があった場合は通報してくださいと、具体的な事例を踏まえながら通報、そしてまた、条例が変わることなども、広報させていただいているところでございます。
 今後も、こういったことを鋭意県民に広く知れ渡るような方法で、インターネットなども活用して周知徹底していきたいと考えているところでございます。
◆友田委員 周知の方法については、詳しくご説明いただきましたのでわかりましたけれども、例えば、電車などに乗ると、「痴漢行為は犯罪です」というシールが最近貼られていますね。結局、それはもうその現場が電車内で起きるものだから、そこで周知をするということになってくると思うんですね。
 ですから、そういった本当に犯罪が起きそうなところ、起きそうなところと特定しようとしても、非常に多過ぎて特定しにくいと思いますけれども、例えばエスカレーターだとか、トイレだとか、先ほど事例のあったようなところについては、例えば店舗などの協力もいただきながら、ぜひそういったもので未然防止ができるように、せっかくこういう条例を改正して、罰則を強化して、犯罪の防止を目的としているわけですから、それにしっかり結びつくような周知活動を行っていただきたいと要望しておきます。
◆前田委員 関連してですが、まず、罰則は強化しないんでしょう。私は、今回、具体的に規定することは了とします。ただ、迷惑行為等防止条例が県にあるなしにかかわらず、これだけテレビとか、新聞を通じて、こういう行為が犯罪であるということは十分とはいかなくても、大体周知できていると思っているんですよ。防止条例がある、なしは別ですよ。ここで規定することは大事なことです。あわせてやっぱり罰則を強化することの方も大事なことだと思っているんですが、先ほどの生活安全企画課長の説明では罰則は変えないということで、県の防止条例ということであれば、その罰則について、県独自で強化することができるのかどうかについて、お尋ねをしたいと思います。今現在、どんな罰則ですか。
◎池田生活安全企画課長 今、罰則が強化できないかということのご質問でございます。
 これについては、基本的には全国的なバランスもございまして、できないということはないとは思いますけれども、やっぱり人権の問題かれこれ、法の平等の問題、いろんなバランスがございます。そういったことを踏まえて、現在の罰則でも十分に対応できる状況だと考えておりますので、今回はこれでも妥当ではないかと判断しているところでございます。
 ただ、必要に応じてその罰則を強化する必要が出てきた場合、引き続き勉強しながら、検討していきたいと考えているところでございます。
 それから、具体的に罰則はどうなっているかということでございますけれども、現在、迷惑行為等防止条例第3条違反につきましては、単純犯、いわゆる1回限りである場合は6か月以下の懲役、または50万円以下の罰金となっております。これが常習犯となれば約2倍の1年以下の懲役、または100万円以下の罰金ということになっております。
 以上でございます。
◆前田委員 そこの罰則も判断のところだと思うんですが、その前の答弁の中でも、事件として立件する場合と指導にとどめることもあるという答弁がある中で、私自身は他県の状況や、もしくは長崎県の発生状況も勘案しながら、そこはやっぱり罰則の強化が、今のところ十分であるというご判断でしょうが、改めてやっぱり経過の流れの中で、きちんとした判断をしてほしいなと思うのと、これは警察本部に関係したことじゃありませんが、その公務員というのかな、特に、県の職員とか、市の職員とか、残念なことに今までもそういう事件が発生していますよね。そうした時の行政自身の処分というのが、私自身は非常に甘いと思っています。何か月かの停職等ということで全部処理されていますけれども、私はそのことについても、やはりさっきの事故の件ではありませんが、自らきちんとやっていこうという話の中では、警察本部の方からもそういうことについても当局の方には強く、庁内の処分というのか、そういうのをきちんと強化するようなことも含めて一度ご検討いただきたいということを要望しておきます。
○山口委員長 ほかに質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ほかに質疑がないようですので、これをもって質疑を終了します。
 次に、討論に入ります。
 討論はございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 討論がないようでありますので、これをもって討論を終了します。
 議案に対する質疑・討論が終了いたしましたので、採決をいたします。
 第107号議案、第110号議案及び第111号議案について、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議なしと認めます。
 よって、各議案は、原案のとおり可決すべきものと決定されました。
 次に、警察本部の議案外の所管事務一般に対する質問を行うことといたします。
 なお、質問につきましては、事前通告のあった質問を優先的に、関連質問も含めて1項目ずつ行っていただきます。
 議案外の所管事務一般について、事前通告をされた各委員の方で質問はありませんか。
◆楠委員 では、質問させていただきます。
 まず、振り込め詐欺の件についてお尋ねいたします。
 被害件数32件、被害額4,766万円で、被害総額は昨年より1,579万円の増加となっております。
 この振り込め詐欺については、徹底的に防止対策をされているし、また、警察はもちろんですけれども、金融機関、あるいは自治体、そういうところの連携プレーでされておると思うんですけれども、でも、こうやってやはり振り込め詐欺が増加の傾向にあるということを非常に残念に思うわけですね。特に、お年寄りが多いんですけれども、やっぱり人生の最後の生活を、今非常に経済も景気が悪いという中で、何とかして自分の最後の生活を維持していこうと苦労してそれぞれ確保しておられる自分の家のお金を、本当に悪質な犯罪によって奪われて、今後、生活をどうしていけばいいのかと途方に暮れる方々がほとんどではないかなというふうに思って、本当に心配しておるわけです。
 昨年よりも増えたという結果について、どのような振り込め詐欺防止の対策を講じてこられたのか、お伺い申し上げたいと思います。
◎池田生活安全企画課長 委員ご指摘のとおり、振り込め詐欺が発生件数、金額等、若干増えていることに非常に危機感を持っており、我々も残念だと思っているところでございます。
 我々もこれについては、先ほど言われたように、高齢者の方が年金を一生懸命ためて、今からという矢先、そういう状況は非常に悲惨な状況ですので、まず基本的な姿勢として、高齢者を自分の家族と思って、こういう対策を進めないといけないということで、各署全部指導・教養しているところでございます。
 また、具体的な抑止対策としてどういうことをしてきたかということについてお話をさせていただきますと、まず、各種会合時における防犯講話、これは今までもやっていることですけれども、特に、引き続き高齢者を対象にやっていきたいと考えているところでございます。
 それから、地域警察官による巡回連絡等がございますので、こういったものを活用した高齢者宅の訪問活動も積極的に推進していきたい。
 さらに、各種会合、イベントがありますので、こういったところでリーフレットの配布による広報啓発活動、特に県警には音楽隊もあるものですから、アミュプラザ等でやっております時も活用して広報をやっているところでございます。
 さらには、先ほど言いました情報発信でございますけれども、「もってこいネットワーク通信」というのがございます。これは県下に600ぐらいでしたか、ネットワーク網があるんですけれども、これにこういう振り込め事案が、いわゆる被害に遭ってなくても、こういう未遂事案もありましたよという段階で、本部の方でつくりまして、ファクスを一斉に送っております。これも各警察署にいきます。今度は、各警察署から、そのファクスネットワークを各警察署ごとにつくっておりますので、そこからも関係のところに流すということで抑止を図っているところでございます。
 それから、最後の砦といいますか、重要視しなければいけないと思っているのが、金融機関に対する協力の依頼でございます。これは具体的にどういうことかといいますと、結局高齢の方は銀行、郵便局などに振り込みに行くわけですので、そういったところの行員が見ていて、高額な振り込みをするとか、何か迷いながらやっている、そういった場合にはぜひ声かけをやってくださいということでお願いをしております。
 事実、そういうことで昨年も6〜7件、今年になっても2件から3件被害を防止しております。そして、それをうちの方でも推奨しようということで、そういう銀行さんには個人表彰ということで署長の方から感謝状を贈呈させていただきました。さらには、報道機関の方にもご協力いただいて、そういう好事例ということで広報啓発をするようにしております。
 ですから、引き続き、各金融機関の方等にもご協力いただきながら、声かけをやって、おかしな振り込みをするようであれば、ちょっと止めて警察の方へ連絡をくださいということでご協力依頼をしているところでございます。
 そのほか、毎月15日、これは年金の支給日になっているものですから、これを被害発生ゼロ日に設定をしまして、県下各署で集中的な警戒強化ですとか、銀行の立ち寄りなどを行っているところでございます。
 また、特に高齢者に対しては、巡回連絡等で回る時には、ATM等を使用してする振り込みの場合は、どうしてもしなければいけない時もありますので、まず少額ずつにすること、高額の場合は必ず銀行の方に相談することなどを呼びかけていく。さらには、今年から始めたんですけれども、先般もご説明させていただきました高齢者の運転者の講習がございます。これは70歳以上の場合は、3年に1回必ず免許更新の際に高齢者講習を受けなければならないんですけれども、その際、被講習者3人に対し講師が1人という割合で、直近で行われます。各県下の運転免許試験場、それから自動車学校にご協力いただきまして、その際に必ず振り込め詐欺に関するパンフレットを直接渡していただいて、こういうのに注意してくださいねと呼びかけていただくような対策もしているところでございます。
 以上が現在やっている対策で、さらにこれを強化していきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆楠委員 主に高齢者の方々が被害に遭う例が多いと思うんですけれども、年代別にいうと、例えば60代、70代、80代と、やっぱり年がいくほどそういった被害者が多くなるのか。
 それから、今、一生懸命やられている状況がよくわかりました。地域には自治会、あるいは民生委員といった地域に密着した地域の組織もありますし、ぜひそういうところとの連携も必要じゃないかなというふうに私は思っております。
 それから、例えば敬老会とか、婦人会の祭りとか、お年寄りが主に楽しみになって行かれる、お年寄りが集まりやすい場所での周知の方法、あるいは私は寸劇をやられておったことを思い出しておるんですけれども、そういったことも加えて、やっぱりお年寄りが集まりやすい場所でのそういった周知も必要ではないかと私は思っておるんですけれども、さらにお尋ねいたしたいと思います。
◎池田生活安全企画課長 まず、委員お尋ねの被害者層の状況でございますけれども、今年に入りましてから、60歳代、これが11名、男性が5名、女性が6名でございます。一番多うございます。次に40歳代、これが6名、男性が2名、女性が4名です。さらに、70歳代が5名、これは男性1名、女性4名。50歳代が5名、男性が2名、女性が3名。あと30代が3名、男性が1名、女性が2名。それから20代が2名、男性、女性それぞれ1名という状況で、委員ご指摘のとおり、高齢者が多いという状況でございます。
 次に、先ほど委員の方からこういうことをしたらどうかということで、敬老会とか、婦人会の祭り、年寄りの集まるところ、これは既にやっておりますけれども、今後も続けていきたいと思います。
 それから、寸劇の方法、これも県下で壱岐署など数署でそういったのを取り入れてやっており、委員が言われるように非常に効果があると思われますので、こういったものをどんどん取り入れて、少しでも高齢の方に周知徹底を図るように努めていきたいと考えております。
 以上でございます。
◆楠委員 今、年代をお聞きしまして、30代というと、まだ若い層ですよね。こういう30代もやっぱり振り込め詐欺に遭うのかと。60代、私の年代ですけれども、絶対自分はひっかからないぞと、こういうふうに皆さん思っていると思うんですけれども、でも、ついついひっかかってしまうということかなというふうに思うんです。30代、40代、50代、60代、敬老会の案内が行くのが70代からですもんね。敬老会としてお祝いがされない。まだ私もその年代に達しないものですから、50代はまだ若いと私は思っているんですけれども、50代の方々までこの振り込め詐欺に遭うということ。何というか、自分は絶対ひっかからんぞと思うことが、逆にひっかかることになっていくのだろうと思うんです。そういうことを予防するためにはどうしたらいいんでしょうか。
◎池田生活安全企画課長 今、委員のご質問は一般的な予防対策と受け取ってよろしいんでしょうね。
 結局、なぜそういうふうに年齢層が低いところから高いところまであるのかといいますと、手口がオレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、お金を融資してくださいという詐欺、それと還付金詐欺なんかがあるんですね。
 具体的に言いますと、オレオレ詐欺というのは、50代から60代の方がひっかかる。内容はどういうことかといいますと、事前に息子もしくは子どもをかたって、ある日電話がかかってくるんです。声を変えてゴホンゴホンと言いながらですね。「お母さんね」、名前だけはなんでか知っているわけですね。「ケンジだけども、携帯電話を落として壊してしまった。携帯電話の番号が変わったから教えるから」と教えるわけですね。「ゴホンゴホン」と言うものだから、親は信じて、「あっ風邪ひいたんだね」「また連絡するから」と言って一旦切るわけです。そして、数日後にまたかけてくる、今度は親父の方にかける場合もあるわけです。その時には、また「ゴホンゴホン」と言いながら、「風邪がひどくなった。実は相談事がある。ある女性とちょっと問題を起こして、いろいろ請求されている。50万でも何とか振り込んでくれないだろうか」、もしくは「交通事故に遭ったので」といったことでだまされるのがオレオレ詐欺で、そういったのが50代から60代ぐらいまでおられるということですね。
 それから、架空請求詐欺というのは、これは若い世代にも多いです。もちろん高齢者もいるんですけれども。例えば、「こういうものを買いませんか。いい証券がありますから、もうかりますよ」と言って、結果的には証券を送らずに振り込みだけさせるなどと、こういったものは若い方もひっかかります。
 また、融資保証金詐欺は、特に、これも若い方から高齢までいろいろでございます。結局、お金をあちこちに借金をしているものですから、どこでも借りられるところから借りたいということで、ここは借りられるんじゃないかと電話したり、インターネットで調べたりするわけですね。そうすると、向こうから「じゃ、幾ら貸しましょう。それで手付金として事前に契約の幾らが必要ですから、10万円振り込んでください」と、振り込む。まだ来ない。「まだ足りませんので、信用度がありませんから、また送ってください」、そういうふうにしてだまされる。そういったいろんな内容があるのです。
 したがって、20代から60代までいます。しかし、総じて高齢者が多い、こういう状況にあるわけです。
 以上でございます。
◆楠委員 この巧妙な手口には、我々もどうしたらいいんだろうかと、もうそれぞれが、巧妙な手口を一人ひとりが勉強する以外ないなと、今思っているんですけど。ということは、我々、自分は若いと思っているんですけれども、やっぱりそれぞれの個々人に注意を喚起するためのいろんな方法があると思うんです。今お聞きしますと、これといった決め手というのはないようでございますが、個々人がより注意を喚起できるような方法をする以外にないなと思っているのです。大変と思いますけれども、ぜひ、先ほど申されましたように、今まで継続された取組を強化していただくと同時に、一般的に若い人にもひとつ、そういう巧妙な手口の詐欺に、あるいは振り込め詐欺等の事件に巻き込まれないように注意を喚起する機会をさらに多くしていただきたいということをご要望申し上げておきたいと思います。何かあればひとつお願いします。
◎池田生活安全企画課長 先ほど犯罪の形態だけ言いまして、具体的な対策について回答しておりませんでした。
 特効薬というのはございませんけれども、少しでも犯罪をなくすためにどういうことに取り組んでいるかといいますと、一つは被害が発生した場合はもとより、被害の未遂の参考相談もいただいています。「実はこういう不審な電話があったんですけど、どうでしょうか」とか、もしくは、実際平戸の方でも還付金詐欺があったんですけれども、「こういうので市役所から案内がきましたが、どうなんでしょうか」、そういう情報があった段階で各自治体と連携をしますので、うちの方にも情報をいただきまして、先ほど言いました「もってこいネットワーク通信」ということで、すぐに出しております。いわゆる迅速な情報、皆さんはこれが一番欲しいのではないかということで、今、こういう手口がありましたよ、ああいう手口がありましたよということを早く知らせるような取組を強化していきたいと考えております。
 先ほど委員が言われたいろんな取組をあわせてやっていきますので、皆さんのご理解とご協力をいただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
○山口委員長 振り込め詐欺に関して、関連質問がある方はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 いいですか。
 それでは、楠委員、次の質問をどうぞ。
◆楠委員 お互いに注意しましょう。
 少年非行の概況についてでありますけれども、これも「特に、少年犯罪の中でも初発型に大幅な増加が見られます」ということで書いてあります。初発型の非行というのは、万引き等というふうに一つの例を書いてありますけれども、非常に大幅な増加が見られるということでありますが、初発型の犯行の種別にはどういうものがあるのかということ。
 それから、「大幅な増加が見られます」ということは、何か社会的な状況が背景にあって増加等が見られるのか、お伺いしたいと思います。
◎平井少年課長 今、委員のご質問があった件に関しまして資料を作成しておりまして、それをお手元に配付させていただいて説明させていただいてよろしいでしょうか。もしよろしければ、資料をこれから配付させていただきたいと思います。
○山口委員長 休憩します。
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     −午前11時28分 休憩−
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     −午前11時29分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開します。
◎平井少年課長 今、お配りさせていただきました資料をもとに説明させていただきます。
 委員ご指摘のとおり、本年7月末現在の刑法犯少年につきましては533人ということで、前年同期比で69人増加してしまっているところでございます。
 中でも初発型非行の一つであります万引きが227人となりまして、前年同期比で46人の増加となっております。これが刑法犯少年が増加した主な要因となっているのではないかと考えております。
 ほかの種別につきましてですが、オートバイ盗につきましては、38人と前年同期比で6人増加、逆に、自転車盗につきましては37人と前年同期比で15人の減少、占有離脱物横領につきましては42人と前年同期比で9人の減少となっているところでございます。
 この万引きが増加しました原因についてですが、短期的に増加したということでございます。これにつきましては、現在、警察におきまして、被害対象となり得ます小売店舗に対しまして、万引きを認知した場合には確実に届け出をしてくれということを要請をしているところでございます。こういったことがありまして、万引きを認知した場合に小売店が届け出をするようになったということが一時的に増加した要因の一つになっているのかなと考えているところでございます。
 以上です。
◆楠委員 非行の動機とか、少年ですから、ほとんどが保護者がいらっしゃると思うんですけども、その際、保護者等にはどのような対応がされているのか。
 それから、初発型非行の中で、年代別で小学生が8名ほど増え、高校生が大幅に42名増えておるということです。先ほど言われましたね、小売店舗での万引き等の認知がされた段階での速報を今はとっておるということであります。そういうことが一つの原因かなと思うんですけれども、しかし、やはり日本を、あるいは長崎県を背負って立つ少年が、こういうふうに増えるということについては、非常にゆゆしき事態だと思っているんですけれども、いわゆる非行の動機、あるいは必ず保護者が呼ばれて、保護者に対する指導、注意喚起、そういうものがされると思うんですけれども、その状況についてお伺いしたいと思います。
◎平井少年課長 まず、保護者の対応についてでございます。非行を犯した少年の保護者につきましては、連絡をいたしまして呼び出すなどしまして、概要を説明するとともに、少年が再非行を起こさないように、その場で指導を警察の方でいたしているところでございます。
 また、そのほかにも少年相談等を通じまして、必要があれば保護者に対して支援、指導を行ったり、非行防止教室などを開催いたしまして、これも生徒だけじゃなく、その保護者とか、PTA等を対象にしたものも開催しておりまして、そういった場におきまして万引き等の被害防止等につきまして講話を行うなど、教養を行っているところでございます。
 初発型非行の動機につきましては、先ほど配付させていただきました資料の5に動機別というのがございます。これを見ていただきますと、対象物の所有・消費目的というのが圧倒的に多いということがわかるかと思います。これはどういったことかと申しますと、例えば盗った物を生活のためにどこかに売り払うとか、そういうわけじゃなく、単にその洋服が欲しかったとか、そういう物欲、そういった単純な動機が大半を占めているというところでございます。
◆楠委員 初犯と何回か累犯を繰り返すというような子どもも中にはおるんだろうと思うんですけれども、そういった子どもたちの保護者を呼んで、保護者に対する注意を喚起するということをされていると思うんです。そういった際の保護者の対応は、やっばり自分の子がそういうことを、例えば万引きをしたということに対して、本当に自分の指導が悪かった、二度とこういうことをさせませんという、子どもを思うがゆえの反省の弁が保護者にあってほしいと思うんです。いろいろな対応があろうかと思うんですけれども、その状況というのはどういったことなんでしょうか。
◎平井少年課長 少年が非行を起こす動機につきましては、例えば、その少年の性格とか、家庭の状況とか、または学校の状況、そういったいろんな要素が絡んで非行に走っているということが考えられると思います。
 例えば、少年の保護者につきましても、きちんとした保護者であれば、その場で子どもを叱って、子どもが二度としないようにということで対応してくれる保護者もいますし、また一方で監護能力がない保護者というのもおります。それは本当にケース・バイ・ケースといいますか、異なってくるものと考えております。
◆楠委員 自分の子どもを思うがゆえに、本当にその子どもを叱り、そして、二度とさせないという親のそういった決意ですね、そういうものがあるところばかりではないということを今言われましたけれども、いうなら呼ばれても自分の子どもがそういうことをしたということについて、ほとんど保護者としての対応が、これはどうしたもんだろうかというような対応もあるんだろうと思うんです。そういった際の警察としての対応は、一応保護者は呼びますけれども、それから保護者に少年を渡しますよね。その後のいわゆる追跡調査とか、あるいはフォローとか、そういうものはされるんでしょうか。お尋ねしたいと思います。
◎平井少年課長 警察におきましては、例えば非行を犯しました少年につきまして、その家庭環境とか、そういった環境から改善の必要があると、警察の方で継続的に指導していく必要があると考えるものにつきましては、例えば本部の少年サポートセンターとか、各警察署におきまして、そういった少年を選別いたしまして継続的に指導とか、支援を行ってきているところでございます。
 以上です。
◆楠委員 最後にお尋ねしますが、いわゆる非行防止教室とか、薬物乱用防止教室等が開かれておると書いてありますけれども、これは直接少年が集まる場所で、そういったことの予防のために行う非行防止教室、薬物乱用防止教室はどういった形態でそういった教室が開かれているのか。
 例えば学校に出かけていって、そういった教室の中で非行防止の話とか、薬物乱用防止のための話とかされているのか、その対応についてちょっとお伺いしたいと思います。
◎平井少年課長 非行防止教室と薬物乱用防止教室ですが、これにつきましては学校等から要請を受けまして、警察の方で出向いて行きまして、こちらの方で指導・教養を行っているところでございます。
 参考までですが、今年の1月から7月まで、高校で12校、中学校で45校、小学校79校で非行防止教室等を実施しているところでございます。
 薬物乱用防止教室につきましては、高校では30校、中学校では39校、小学校16校で開催していところでございます。
 以上です。
◆楠委員 非行防止教室とか、薬物乱用防止教室は非常に重要なことだと思いますし、懸命な努力の中であっても初発型非行が大幅に増加しているということについて心配をしておるんですけれども、さらに日本、あるいは長崎県を背負って立つ少年たちの健全育成のために、さらに警察当局の努力をお願いしたいと思いますし、これが自治体とか、自治会、あるいは民生委員児童委員協議会等、関係機関等もありますので、ぜひ連携した中で、より効果をあらしめていただきたいということを要望申し上げておきたいと思います。
○山口委員長 少年非行について、質問はありませんか。
◆浅田委員 結構ダブっていたところがあるので、1点だけお伺いします。
 初発型非行の中で無職少年というのが、ある一定の割合を示すように感じているんですけれども、もともと最初から職に全然就かなかったのか、就いたけれども、非行から無職になったのかというところが把握できていますか。そこを教えていただけますか。
◎平井少年課長 そのようなデータは、警察の方でとっておりません。そこまで把握はできてないところでございます。
◆浅田委員 そういうのは、検挙をなさった時に、例えば、再犯をしないためにどこまで話を聞くのかとか、そういう状況とか、家庭環境とかに基づいてそういうところに踏み込んでいってしまう少年。中には、就職したけれども、職場が合わなくてストレスをためて辞めてしまって、そこから薬物に入るとか、いろんなパターンが今ありますよね。前も多分言ったと思うんですけれども、麻薬とか、そういうものじゃなくて、ちょっとした風邪薬から入っていって、そのままドラッグづけになってしまう子とかは、職場のストレスからそうなってしまうという10代が多いというふうにも聞いています。
 そういったところは、ある程度の把握をしていかないと防げない部分もありましょうし、再犯防止をするという意味でも大きいところだと私的には感じるんですね。やっぱりそのあたりをどこまでケアするか、分析するかというのが、今後、長崎で減少させたいと思うのであれば、そういったところもきちっと警察と、例えばほかの部署とかと連携をするということがすごく必要ではないかと思うんですね。
 この間、水谷先生という夜回り先生のシンポジウム等々に私も行ったり、ダルクの若手の方たちのお話を聞くこともあるんですけれども、非常にそのあたりをもっと親身になって考えていただきたいという点。
 また、就職できないからこそそうなってしまうのか。例えば、そうなってしまうと雇用の問題とか、いろんなところにつながると思いますので、そのあたりをいま一度どのようにお考えか、お聞かせいただけますか。
◎平井少年課長 委員ご指摘のとおり、本当に一人ひとりの少年につきまして継続的に面倒を見ていくということは重要であると考えております。
 警察におきましても、今現在、非行少年を生まない社会づくりということで取り組んでおりまして、個々の少年が、例えば、その後支援が必要であるという場合につきましては、警察の方から積極的に手を差し伸べまして、こちらから連絡をとって必要な支援等を行っているところでございます。
 ただ、実際にその中で、その支援を必要とする人間がどれくらいの数いるのかという統計的な数字については、申しわけありません、把握をしておりませんが、今後、そういった全体的にどういった状況があるのかということも把握した上で取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
 また、どうしても支援につきましては、警察だけの力ではどうしようもないところがございます。学校とか、関係行政機関とか、ボランティアとか、さまざまな機関と連携をいたしまして、個々の少年について継続的に支援、指導していく必要があるのかなということを考えております。今後も引き続き関係機関と連携を強化して取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上です。
◆浅田委員 少年非行のある実態情勢を受けてとか、多様化したりとか、いろんな角度から考えていっていただかなければ、幾ら非行防止教室とか、私たちが学生時代にはこの薬物乱用防止教室なんて学校で行われるものではなかったのですが、こういったものが回数がすごく増えているというのも、やはりそれぞれの時代的な部分もあろうかと思います。
 しかし、そこには、今言った、やはり分析等もしていかないと、幾ら回数を増やしたところで、そこは何にもならない。状況に応じてないようなことも起こり得ると思いますので、もっと細かい配慮等もぜひしていただいて、これだけの回数をこなしていただければと思います。
 以上です。
◆前田委員 総合計画の中で、知事が犯罪の少ないまちづくりを目指すということをうたっており、今回の本会議の質問の中でも、警察本部長の方から「全国一犯罪の少ないまちづくりを目指していく」というような力強いお言葉があったわけで、ぜひそれに向かって取り組んでほしいと思っています。
 ただ、その時に、結論は後先になりますけれども、近年行われた地域の交番の統廃合、これについて私自身は地域に住む者として、やはり警察官の顔が近くに見えなくなったことによって、非常に住民の方の不安も増えてきていると思うし、今日聞いたような振り込め詐欺とか、少年非行も、もしかするとその増加の一因もそういうところにあるんじゃないかなということを思っております。
 私自身としては、しっかり検証した上でこの統合が果たしてよかったのかどうかということを含めて、また、再検討してほしいと思う上に立って、まず質問をしますが、直近で行われた統廃合ですべてとは聞いていますが、統廃合の数が最終的にどうだったのかということ、それは行政改革によるものだったのかどうかということとあわせて、今後の統合、交番・派出所等の統合の計画等があるのかどうか、まずその点をお尋ねしたいと思います。
◎前田警務課長 まず、統廃合でございますが、警察署と交番・駐在所の統廃合をやっております。これは、まず大きな理由としましては、大幅な増員が認められない中で、地域住民の方の要望に応えるため、一定の合理化、または現体制を強化するというのが大きな理由でございます。
 その背景としましては、まず1つには刑法犯認知件数が増加しておりました。これは平成15年をピークとして、今はだんだん下がってきておりますが、平成15年が一応ピークにあったということであります。
 それと、市町村の合併が進行しておりまして、住民の方の利便性を確保する必要があったということ、これらの治安情勢でありますとか、社会情勢を含めまして統廃合を行ったということであります。
 特に、交番・駐在所の統廃合につきましては、一応3つの点を考えて統廃合をやっております。
 まず1つ目には、交番当たりの勤務員を増強することで不在の交番を解消し、また、パトロール機能を強化するということであります。
 2つ目につきましては、都市化、夜型化の進んだ都市部の駐在所の夜間体制を強化するということであります。
 3つ目につきましては、治安情勢の変化に応じまして、交番・駐在所の配置の見直しを行ったということでございます。
 これにあわせまして、例えば、自動車警ら隊を新設いたしましたし、また、警察署のパト等の増強も行っておりまして、パトロール体制の強化も図ったところであります。
 続きまして、この統廃合によってどのように数が変化したかということを説明いたします。
 まず、交番・駐在所におきましては、平成18年、平成19年、平成20年と3年間で統廃合を実施しております。
 その中で、交番・駐在所の数につきましては、平成17年交番数が90箇所、駐在所の数が188箇所、署所在地が12箇所、署所在地といいますのは、警察署の中で交番機能を持っているところでございます。
 それが、統廃合が終わりました平成20年には、交番が73箇所、これはマイナスの17です。それと駐在所が128箇所、マイナスの60。それと署所在地が5でマイナスの7となっております。
 ただ、先ほども申しましたが、これにあわせまして自動車警ら隊を新設しております。自動車警ら隊は106名の増員を図ってパトロールの強化をしております。
 それと、警察署のパト係の増強、これはそういった統廃合にあわせまして、パトロールを強化するということで、パト勤務員を22名増やしたということであります。
 地域の定員の数につきましては、交番・駐在所では61名減少しておりますが、先ほどの自動車警ら隊でありますとか、パトの増強によりまして、地域部門は総数では117名の増加となっております。
 今後、統廃合が計画されているかということでございますが、一応県警におきましては、平成17年と平成18年に警察署の統廃合、平成18年、平成19年、平成20年と交番・駐在所の統合をやっておりまして、今のところ具体的な計画はありません。
 以上でございます。
◆前田委員 今、数字について説明があったわけですが、トータル117名の増ということですけれども、地域からすれば、やっぱり派出所とか、駐在所に人がいてくれた方が安心なので、パトロールで巡回されることは大いに結構なんですが、それで本当に地域の防犯とか、地域の方の安心・安全が十分に補えているかというと、そこはちょっと意識の差があるのかなということを私は思っております。
 そうした中で、平成18年、平成19年、平成20年の3箇年間やったということですが、このことに対する検証とか、課題の抽出というものは、今どうやっているんですか。
◎前田警務課長 まず、統合によってどういう効果が出たかということで説明をさせていただきたいと思います。
 まず、平成20年度に終了しておりますので、その効果といたしまして、3点ほど述べさせていただきます。
 まず1点目が、パトロール時間が多くなったということでございます。これは平成17年と平成20年とパトロール時間を比べておるわけですが、例えば平成17年につきましては、1日のパトロール時間が1,800時間でございました。これが平成20年には2,500時間ということで、パトロール時間としましては700時間の増加になったということでございます。
 2点目は、刑法犯の認知件数、要するに犯罪ですね、刑法犯の認知件数につきましては、この間に2,300件減少しておるということでございます。
 それと、パトロールの強化とあわせまして、リスポンスタイムといいまして、例えば、通信指令室から事件があった時にパトカーに指令をするわけですが、その指令をしてから現場に到着する時間をリスポンスタイムと言うんですが、この時間が38秒短縮したという効果があらわれております。
 以上でございます。
◆前田委員 今、効果があったということですけれども、当然課題もあろうかと思うので、そういう点もまた改めてお聞かせいただきたいと思うんです。その効果があった反面、効果があったこととあわせて、地域の中でも、地域のことは地域でしっかり守っていかなきゃいけないなという意識もそういう意味ではついたと思うんです。そうする中で、長崎市内なんかでも展開していますが、青色パトロール等については、いろんな課題とか、問題点を抱えていますので、警察の方と一緒になって地域で地域を守ろうという動きに対しては、やっぱり的確に青色パトロール等の問題点や課題点が何なのかということと、それに対してどう支援しようかというのは、もう少し積極的に臨んでほしいなと思います。せっかくできていても、なかなか問題があったりして、青色パトロールの人も増えないし、車も増えないし、地域も増えないという現状があろうかと思うので、その点については今回の質問を通じて要望しておきたいと思います。
 長々とすることはできないので、県庁の職員もそうですが、団塊の世代が退職を迎える中で、随分と全体の職員の入れ替わりというか、新規採用も含めてあっていると思いますので、この団塊の世代の方の3箇年ぐらいの退職の状況とあわせて新規採用の数、新規採用が増えるに当たっての問題点、例えば警察学校等の施設の問題とか、いろいろあろうかと思うんですが、そういうことについてお知らせをいただきたいと思います。
◎前田警務課長 まず、退職の状況でございますが、警察官と一般職員の過去3年の退職者ということで説明をさせていただきます。
 平成20年が109名です。平成21年が142名、平成22年が102名となっております。
 それと警察官の採用の状況ということでございますが、警察官の採用は、平成18年から大量退職時代ということで、毎年100名を超える退職者が出ております。
 ただし、採用に際しましては、退職者が多く出たから大量に採用するということではなくて、質に配慮した採用をしておるということでございます。
 具体的には、例えば年に2回採用試験をやりまして、優秀な人材を確保するとともに、例えば、面接時間につきましても長くしまして、人物重視の採用を行っているところでございます。
 過去5年間の採用数でございますが、平成18年が136人、平成19年が152人、平成20年が138人、平成21年が159人、平成22年が126人という採用状況になっております。
 以上です。
◆前田委員 採用については、しっかり数が確保されているとは思っていますが、職員の地域への関わりのところで質問しようと思っていたのですが、もう要望のみにかえます。
 私から見て、やっぱり警察官の方というのは非常に忙しいのかなという感じがしていて、人が足りないのかなと思ってこの質問を掲げました。しかし、そうではないということであればもう少し、今回要望したいのは、東日本の震災も含めて最前線で活躍された方ですよ、皆さんそれは頑張っておりますが、消防団や警察官の方が特に一番厳しい局面の中で頑張られたと思う中で、駐在所とか、交番も含めてなんですが、もっと警察官の方々が地域にとって身近な存在であってほしいという思いがあります。
 そうする中で、一部の方はいろんな地域の活動の中に警察官の方も入ってきておられますけれども、公務員全般を含めてなんですが、警察官の方の地域活動への関わりというのは弱いと思っています。例えば、警察官の方が地域のいろんな行事に顔を出しているかというと、なかなかそうでもないと思うし、例えば消防団の方と警察官の方が地域ごとで交流を深めているかというと、そんなこともあんまりあってないのかなと思う中では、ぜひ今回の震災も含めたところで、地域活動にもっと警察官の職員が関わられるような勤務体制というか、そういう意識づけを行ってほしいということを要望しておきます。
 あとは、それだけの方が退職されて、その方々がどうされていますかと事前にお聞きした中では、再任用という中で、監察ですか、そういう職に回っている方が多いということですが、ぜひそういうノウハウ、地域の中で顔が知られているというか、いろんなことに熟知されている再任用の職員の方については、また改めてご苦労が多いかもしれませんけれども、地域に返すような、戻すような仕組みというものを一定ご検討してもらう中で、また、65歳までの5箇年間ですか、しっかり頑張ってほしいということを要望しますし、あわせて警察学校が非常に手狭になったというか、きちきちの状況でやっているという話も聞いていますので、必要な施設整備等については、しっかりと予算要望等してほしいということを、時間の関係で要望のみにとどめておきたいと思います。
 よろしくお願いします。
○山口委員長 ただいまの犯罪の少ないまちづくりと地域の派出所の統合との整合性、この関係での関連質問はありませんか。
◆中島[廣]委員 今、犯罪のないまちづくりで前田委員がおっしゃったように、私ももう常日頃から、地域との交わりはやはり駐在所のお巡りさんなんですよ。やっぱり常時顔を合わせる駐在さんがおってくれるというのが、本当に住民にとって安心なんです。ぜひそこら辺は、今、前田委員が言ったように検討願いたいと私も思います。
 それと、少年非行とか、あるいは振り込め詐欺にしても、いろんな犯罪の中で、やはり警察が一生懸命出かけていって啓発運動をやっていただいておりますけれども、やはりその防止対策は小さな単位の地域が、警察からパンフレットをもらって、老人会でも、あるいは学校でも、その中で常日頃、振り込め詐欺にかからんようにやりましょうとか、そういう運動をしてもらわなければ、警察官が3,500人長崎県の中にいて、生活安全課が出向いていってやるというのはなかなか大変だと思うんですよ。だから、地域を巻き込んで、常日頃そういう啓発活動をやっていかなければいかんと私は思います。
 それと、私も小さい頃、本当に万引きもしました、確かに(笑声)やりました。小学校、小さい頃に。ただ、これは本当に学校の先生に怒られ、そして先生から親に言って親から怒られ、今度は親から、「もう今度やったらお巡りさんに言うぞ」と、本当にこの3つは怖かったんですよ。お巡りさん、学校の先生、親、この3つがちょっと権威が今落ちているんじゃないかなと。本当なんですよ。私たちの時は学校の先生は怖い、親は怖い、警察官はまだ怖い、そういう意識があったんですよ。だから、やはりそこら辺は、今はいろいろ体罰とか何とか言われますけれども、ぴしっとやるべきだと私は思いますよ。親にしても、さっきも保護者の問題が出ましたけどね。
 一つは、教育が一番悪いと私は思う。教育の段階でぴしっと育ててもらって、そしてとにかく年上は1つでも上は敬うとか、悪いことをしたら学校の先生から怒られて、びんたの一つぐらいたたかれても、それは結構だと私は思うんですよ。だから、警察官、学校の教師、親、もう少し権威を持てるような、そういうふうに私はなっていただきたい。
 もう一つは、検挙率です。上がっていますけれども、検挙率を高めることがまず第一だと私は思うんですよ。こういうことをやったらすぐ捕まるんだと、検挙率を上げること。そして、もう少し刑を重くしていいと思う。あまりに刑が軽過ぎる、何でも。検挙率を高め、刑をある程度重くしたら、私は、犯罪というのは少しは減少していくと思いますよ。
 そこら辺の、もう少し警察官の権威を高める、そういうことについて、どういうお考えですか。
◎荒瀬警務部長 今、お話がありましたように、私も小さい頃、非常に警察官は怖いなと、お巡りさんは怖いなというふうに思っていた年代だものですから同感でございますが、権威といいますか、尊敬していただけるように、やはりそれぞれ一人ひとり、警察職員がいろんな場面で尊敬していただけるような人間として自分自身を律していくことが非常に大事かなと思いますので、今伺いましたことを心に命じて頑張ってまいりたいと思います。
◆中島[廣]委員 ぜひ優しく接してもらわないといかんけれども、やっぱりやる時はびしっとやっていいと私は思うし、言ったようにお巡りさんは怖い、学校の先生は怖い、親は怖いと、私たちはそういうふうにずっと。私は今でもそうですよ、お巡りさんさんは怖いですよ。
 そういうふうにそこら辺の権威をぴしっとして、まず検挙率を上げていただく。今47%で50%までいっていませんから、なるだけ検挙率を上げるようにして、悪いことをしたら必ず捕まえますよというように検挙率を上げていただく。一つは警察官の定数は行革外ですよと、行革対象外だと、私もそう思っています。
 本当に震災あたりで、今でも向こうに派遣されている方もおいでになるわけでしょう。そういうことから考えたら、なかなか皆さん方の活動というものをずっと狭めてくるだろうと思うし、私も前田委員と同じ考え方で、駐在所というものをもう一度考えられて、地域に密着したそういうものをつくっていただきたい。これは要望しておきます。
 終わります。
○山口委員長 本件の関連はいいですね。
 午前中の審議はこれにてとどめ、午後は13時30分から委員会を再開いたします。
 しばらく休憩いたします。
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     −午後零時5分 休憩−
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     −午後1時30分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開いたします。
 午前中に引き続き、警察本部関係の所管事務一般について質問を行います。
 先ほどの少年非行の関連質問の関係から入っていきます。
◆江口委員 少年非行の件に関連して質問を1点だけいたしますが、毎年学校が夏休みに入る前に、地域では地区PTAというのがありまして、私は中学校の校区の中でやっていますけれども、学校関係者とか、地域の皆さんが集まって、要するに地域で青少年の健全育成についてやっていきましょうというようなことで、毎年7月の初め頃集まっております。その時もちょうど中学校の先生が来られた中で、「特に、最近、万引きが多くなっているんですよね」というような話があったんですね。この資料を見ても、万引きがかなり増えております。問題は、これは恐らく警察の方に連絡があった分だけでしょうから、なかった分を考えると、もうかなりの数が今あるんじゃないかなと思っています。中学校だけで処理が終わっているとか、商店街や商店の皆さんも警察まで連携とらなくても、事はこれで終わっているんだとかということで、これを全部上げると、この数の問題じゃないぐらいに上がってくるんじゃないかなと思っています。
 それはそれとして、私はこの万引きの中で、特に発達障害といいましょうか、検挙された中にその対象者がどれぐらいおったのか、おらなかったのか。発達障害になると少年非行に関係なくて、成人者の中にも随分おられます。また、万引きでひっかかった人もおります。そういう人たちが万引きということをとらえた場合に、少年非行に関係ありませんけれども、発達障害と類推される人たちが、要するにどれぐらい数がおられたのか、なかったのか、実態についてはいかがでしょうか。
◎池田生活安全企画課長 今、委員の方から万引きの中で、発達障害等を把握しているかというご質問でございますけれども、この発達障害者云々については資料としては把握しておりません。
 ただ、先ほどからお話しましたように、取り調べの段階でわかったものについては、各署で参考として資料は幾らかあるんではないかと推察しますけれども、特段にそれを完全に資料化して云々というのはございません。
 ただ、高齢者の実態を参考に申しますと、これは他県でもアンケート調査があったんですけれども、いわゆるお金がなくて盗ったとかというよりは、単純にそのものを欲しかったとか、お金を使いたくなかったというような表現で調べに応じているのが多いということは把握しております。
 以上でございます。
◆江口委員 発達障害と類推される人につきましては、その人がそういう症状であるということの自覚が、まず本人にないわけですね。
 一回こういう万引きとか、こういうことを起こすと、要するに欲しくなったから物を盗りにいったというだけのことで、本人が罪の意識があるかないかということよりも、私は現場でそういうことに当たられる警察官の皆さんに、発達障害についてはこういう症状があるんだということについて、私は過去の委員会の中でもそういう提案をしたことがありますけれども、今、この発達障害に関して警察官の中で、特にパトロールに回られる皆さんの中で、どういう研修をされているのか。教育の中では、当然学校の先生方が、この問題については特化してでも今やられておりますけれども、パトロールに回られる皆さん方の中に、発達障害に関する特徴であるとか、そういうことをどこかの機関で研修をしながら、そして理解をしていかなければならない問題がひょっとしたらあるんじゃないかなと思っているんですね。ということで、そのあたりについてはいかがでしょうか。
◎池田生活安全企画課長 大きな犯罪予防ととらえて私の方で回答させていただきます。
 県警の指導教育の中には、いろんな専科教養とか、学校に入りまして実務専門の教養かれこれがございます。そういった場所で、今後、その中で生活安全部門の専門教養というのもございますので、そういうカリキュラム等も取り入れながら教養していくことを検討していきたいと考えております。
 以上でございます。
◆江口委員 ぜひこれは、いつの委員会でしたか、私は提案をしまして、当時の少年課長は女性の課長さんで、全体的には警察学校であったり、いろんなところでこの発達障害については研修を設けながらやっていますという話を聞いたんですけれども、実際、パトロールに回られる皆さんたちが、このことについての理解がなければ、ちょっと厳しいんじゃないかと思ったりするんですね。今までの事例の中にも、そういう対象者については、例えば、交番に連れていかれただけで頭がパニック状態になって、えらいことになってくるということも過去にあったんですね。
 だから、いかにそのあたりの理解を皆さんにしていただくかということは、これは大事な問題で、この発達障害の関係の皆さんというのは数が減ることはないんです、今どんどん、どんどん増えてきているんですね。ただ、そういう人たちがいること自体が認知されてないといいましょうか、そういう現象が今までもあっておりますので、ぜひこのことについてはやっぱり研修も含めて、そして皆さん方の中で理解を広くしていただきたいと私は思っておりますが、部長、いかがでしょうか。
◎大島生活安全部長 委員ご指摘のいわゆる発達障害の部分ですけれども、ご意見は本当にまさにそのとおり、我々も最大限の努力をしていく必要があると思うんです。
 ところが、実際、現場に立った場合をイメージしていただければわかると思います。捕まえました。ほとんどの少年は、まともな答えはできません。どこで発達障害なのかと、この判断は逆に私は難しいと思います。じゃ、間違った判断のもと、この少年は発達障害だと、じゃ、それはもう警察の手を離れてしまう。その部分は若干違うのかなと。いわゆる我々が万引きの少年を引っ張ってきた。そう長く取り調べに時間をかけることもできません。ただ、事件は事件として処理する必要があります。その部分で、私は仮に一線の地域の警察官には、発達障害がこういうものだ、いわゆる概略の指導、これは非常に大事だと思います。今、生活安全企画課長も申しましたとおり、今後、うちの専科等で導入をして、その概要についてはしっかりした教養をさせていただきたいと思っていますけれども、これが実際発達障害か否かという判断は、私は一線の警察官には無理ではなかろうかというふうに考えております。
 以上でございます。
○山口委員長 少年非行に関する関連質問はございませんね。
 次にいきます。
 通告をされた委員の方で質問はありませんか。
◆楠委員 交通事故の発生状況についてお尋ねしたいと思います。
 交通事故は、昨年同期と比較すると、横ばい、ないし死者数は12人の減少となっておるようでございます。
 その中で、特に、ここにも書いてありますように、高齢者の死者が15人で57.7%の高率であるということが触れられております。この高齢者の運転というのは、やはり注意がどうしても若い人に比べて散漫になりがちだし、運転技術もだんだん衰えていくんだろうと私も思っております。そういう中で、高齢者が57.7%という非常に高い率を占めているわけです。高齢者がこれほどに死亡事故の57.7%を占めているということであり、高齢者も運転しなければ生活ができない。必要に迫られて車を運転しているという例もあるんではないかなというふうに私は思っておるんです。若い時からの慣れで、まだ大丈夫という形でずっと運転は続けられておるんだと思うんです。
 高齢者が交通事故に遭う、それは先ほど言いましたように、生活をしていく上で、やむを得ず運転しなければ非常に支障があるということもあるのではないかと私は思うんです。警察本部としてはどのような判断をされておるのか、お伺いしたいと思います。
◎小島交通企画課長 高齢者の死亡事故と事故防止対策についてのお尋ねでございます。
 資料では57.7%になっておりますけれども、昨日現在、県下の死者数は34人でございます。そのうち20人が高齢者です。構成率にいたしますと58.8%でございます。ここ数年、死亡事故の死者数の約6割を高齢者が占めておるところでございます。
 県警といたしましても、高齢者の死亡事故防止対策は最も重要な課題というふうに位置付けておりまして、その対策でございますけれども、主に歩行者と運転者対策に分けてご説明させていただきます。
 歩行者につきましては、身体機能の低下、このようなものがありますので、歩行者が道路を横断する時に、一般の人よりも信号機の表示を長くするような押しボタンの設置とか、あるいは右折、左折される車両からの巻き込み防止のために、歩行者と車両の信号の表示の分離というようなもの。
 また、運転者対策といたしましてはよく見える信号ということで、信号のLED化、大型化、あるいは標識の大型化、また高輝度化。それと運転する自分の身体機能の低下を自覚していただくために、実際に車を運転させて、本人のくせとか、あるいは運転の注意事項、このようなものを指導する参加体験型の運転者の教育。
 それから、広報啓発活動ですね。そして、周りの方々に対しましても、高齢者に優しく、守る運転と、このようなこと。
 それと一昨日も諫早で行いましたけれども、高齢者の交通安全モデル警察署というのを指定いたしまして、そこで高齢者はもちろんのこと、周りの方々にも高齢者の交通事故防止に対する意識の向上とか、安全運転意識の高まりとか、このようなものに取り組んでいるところでございます。
 以上です。
◆楠委員 歩行者と運転する人とに区別することになると思いますけれども、歩行者についても横断歩道を渡ったり、あるいは横断歩道でもないところをついつい渡って事故に遭うということも大いにあると思うんです。
 考えてみますと、私のおふくろも、もう随分前の話ですが、信号機もないところをびゅびゅっと渡りよらしたのを人から聞いて、「どこんばあちゃんじゃろかいと思うちょったら、ああたんいえんばあちゃんじゃったよ」ということを言われたことがあるんですよ。だから、お年寄りは、いつも渡りなれたところをどうしても近道と思って渡るくせがついておると私は思うんです。最近、車が非常に多くて危険な状態がさらに増しております。もちろん、お年寄り一人ひとりが注意をするというのが最も大事なことですけれども、その注意をするために、どうやって啓発をして、このお一人おひとりが自覚をするということが最も大事なことだと私は思うんです。しかし、それでもお年寄りは、なるだけ近道をして、横断歩道でもないところを渡ったり、あるいはもう赤になりそうな時に悠々と渡ったり、見ていたら信号が赤でも渡って行かれる人もおられますね。
 そういったお年寄りの歩行者に対して、さらに注意を喚起していく啓発活動をいかにしてやっていくかというのが非常に重要視されますし、またそれは振り込め詐欺防止のための活動と似通ったようなところがあると思うんですけれども、お年寄りをそういう交通事故から守る施策というのは、これだというのは恐らくなかろうと思うんですけれども、お年寄り一人ひとりの自覚をさらに高めていく以外にないと私は思うんです。さらに工夫した取組というのは、今後なされていくんだろうと思いますけれども、もしもあればお聞かせ願いたいと同時に、一方、お年寄りが運転手になって、このごろのマークは何というんですかね、高齢運転者マークですね。よく見かけますけれども、お年寄りがやむを得ず、日常生活のために運転していかなければならない。それはどういうことかというと、やはり郊外型の、今はコンパクトシティと言われていますけれども、郊外にどんどん病院ができたり、あるいはスーパーができたりして、やむを得ず遠距離で生活をせざるを得ないという状態がずっと今まで続いてきたことが一つの大きな原因だということを私もお聞きしたことがあるんです。
 そういったことから、今はコンパクトシティとして、身近なところに病院があったり、スーパーがあったり、暮らしやすいまちづくりが今大いに奨励されておるんです。また、実際にそういうことがまちづくりとしてなされておるんですが、その際に、いわゆる交通のプロとしての警察の知恵と技術、そういうものがまちづくりそのものに活かされてしかるべきと私は思うんですけれども、そういった連携というのはとれておるのかどうか、ちょっと長くなりましたけれども、お伺いしたいと思います。
◎小島交通企画課長 まず、前半の歩行者の横断中の事故防止、あるいは高齢運転者マークの普及などについてでございますけれども、今年、歩行中事故に遭って亡くなられた方が12人いらっしゃいます。このうちの8人は、いわゆる高齢者です。道路歩行中に亡くなった方の3人に2人は高齢者という非常に高い比率を占めております。そういうことから、道路横断中に、よく左右の確認とか、あるいは夕方、夜間、早朝は反射材の着用とか、このようなことで自分の身を自分で守るというような施策をとってもらうとか、また、運転者につきましては、高齢運転者マークの普及ですね、講習で配っております。
 さらに徹底するために、地域の交番の警察官とか、あるいは重点的に交通の警察官、または交通安全協会の方々と一緒になって、それぞれの家庭を訪問して、テキストもつくりまして、実際そういう資料とか、あるいは図柄を示して、道路を横断する時には右左をよく確認してくださいと、身近な事例もお話して、そして反射材を配付したり、場合によっては靴に貼ってやったり、高齢運転者につきましても、運転者マークを付けておりますと、自分自身の安全とか、あるいは周りの人の気配りとか、このようなことで安全に運転できますよと。また、運転する場合は、自分の体調に応じて運転に心がけてくださいというような訪問的な指導も実施しているところでございます。
 以上です。
◎河石交通規制課長 委員お尋ねのまちづくりに対して警察としてどう交通がかんでいくかというお問い合わせに関してですが、まちづくりというくくりの話というのは、そっくりやっているわけじゃなくて、個別の話が幾つか連なってまちづくりの中で交通がかんでおるというところはございます。
 具体的にどういうかみ方をしておるかというと、例えば、まちづくり、あるいは再開発みたいな話になると、商店の出店とかに絡んでというようなケースも、これは商店街系の話でいくとそういう話がございます。そうすると、商店規模にもよりますけれども、例えば大規模小売店舗立地法に絡んだような話であれば、そもそも警察に協議することが義務づけられておりますので、そこの中でどうするかという話もございますし、さらに、大規模店舗の絡まないような話についても、多少道路に手を入れる、あるいは歩道をつくるという話になれば、必ず道路管理者の方から警察の方に連絡がくるという形になっておりますので、都度都度、その手を入れるところだけではなくて、その街自体どういう形で道路を通すのが一番いい、人を歩かせるのが一番いいというのを検討しながら進めておるところでございますので、そういった意味では確実に関係するところと連絡をとりながらやらせていただいているところです。
 また、そういった形でいわゆる行政機関が直接かまないものに関しても、そもそも警察活動の中で、実はこういう動きがあるんですよという情報が当然入るケースもございますので、そういった場合には、当然我々としても、じゃ、そこは車はどうしますかねとか、場合によっては車を止める、走らせる、あるいは歩行者をどう歩かせる、最近では自転車はどうしますかみたいな話も当然ございますけれども、そういったあたりのところで確実にかむような形で実施させていただいておるところでございます。
◆楠委員 交通事故に遭わない一つの方法として、今言われましたように、特に夕暮れ時、朝方、あるいは夜、非常に交通事故に巻き込まれやすい時間帯に、反射テープとか、そういう反射材は一つの大きな役割というか、武器になると思います。
 と同時に、私は朝早くウォーキングするんです。2年前の12月、2年前だから私はまだ62歳ですよ。私が青になったから渡りよったら、タクシーがこう来て追突したということで、冗談だと思うんですけれども、朝から歩くのが悪いようなことを言われる人もおられますね。じゃ、健康づくりをいつするのかと。「青になったから渡りよったんだ」ということで、「いろいろ言うな」と言って、時々腹かくんですけれども。冗談半分に受け止めておくこともあるし、真剣に腹かく時もあるんですよ。
 その際に、やっぱり自らが交通事故に巻き込まれないために、反射するテープ、あるいは時間帯によってはライトもつけない、かといってある程度明るくなってきているそういう時期に一番有効なのは、自らぴかぴか光る物を腕とか、体の一部に付けて歩行することが一番目立つし事故防止になるということで、実はスポーツ店にも探しに行ったんですよ。なかったんですよ。薬局にもなかった。長崎市内の大きなスポーツ店を回ったけどなかった。しかし、確かに歩行中にぴかぴか光る物を付けて歩いている人がおるんですよ。ああいうものを付けることが大事だと思って、買う場所を探しても買えないということで、私も今非常に困っておるんですけれども、そういう光る物、とにかく目立つ物を身につけてもらうことも事故防止につながると私は思うんですけれども、どうでしょうか。
◎小島交通企画課長 ご指摘のとおり、確かに歩行中に反射材をつけておけば、車のライトの下向きでも40メートル、上向きでは100メートルぐらい前から発見できますし、何か動いているということで、事故防止に大変有効だということです。歩行者については、特に、明るい服と反射材の着用をお願いしているところでございます。
 また、販売店につきましては、地区の交通安全協会でも数種類を販売しておりますし、量販店あたりにもそういうコーナーがございまして、販売はしていると承知しております。
 以上です。
◆楠委員 やっぱりあるんですね。そうしたら、私だけが探しきらなかったんでしょうね。よくわかりました。
 それから、まちづくりに警察の知恵を活かすということについてですけれども、まちづくりもいろいろありまして、既存の街をどうやって交通事故を起こさないまちづくりを行うかということと同時に、やはり郊外にあった百貨店、あるいは病院をできるだけ車で行かないような方向に誘導していくというのが国の法律としても今動き出していると思うんです。県内の主な市でもそういう取組が今なされておると聞いておるんです。そういった際には、警察とまちづくりのプロである土木部との協議とか、そういうものは事前にあって、本当に交通事故を起こさないまちづくりというのが非常に求められておると私は思うんですけれども、そういった時にはほとんど協議はなされないのか。
 私どもが信号を付けてほしいとか、あるいは白線を引いてほしいとか、そういうのを要望として言うんです。そういう時にはちゃんと道路管理者である市なり、あるいは県と公安委員会との協議の中で実施をされているということはよく知っているんですけれども、特にお年寄りを交通事故から守る、そのためにはコンパクトシティをつくっていくという一つの方向が今大きく推奨されておるんです。そういう際に、交通のプロである警察本部の意見というのを活かす場というのはあるんですか、ないんですか、ちょっとお伺いしたいと思います。
◎河石交通規制課長 特に、郊外の大規模施設の新しい建設とかの場で、警察がいわゆる交通の警察として見て意見をちゃんと言える場があるのか、あるいは反映させる場があるのかというお問い合わせでございますが、大規模施設もいろいろありますので、何でもかんでも全部言える場が確実にあるかと言われると微妙なところがないわけではないですが、例えば郊外型のいわゆる量販店、スーパーですとか、そういったものという話でありますと、これは基本的には大店立地法の関係で必ず自治体を通じて、道路管理者を通じて協議するような場を設けることとなっております。
 その中で、例えば駐車場の出入り口をどっち向きに付けたらこれは危ないよとか、そういったところがもっぱら中心にはなるものの、警察としての見解を申し述べる機会というのはございます。
 ただ、先ほど申されたとおりで、いわゆるそもそもの人の流れをどうするか、要は車でできるだけ行かない方向でという話になれば、当然そのかわりの足というのが当然利用者の方には必要になるという話がある中、じゃ、そのかわりの足として公共交通機関をどうしますか、こうしますかというような話も当然絡んでくる話になってくるわけです。
 そうすると、これはもうちょっと大きい話になりまして、例えばここら辺で交通量が増えると周りに与える影響が非常に大きいようなケースが、確かにまれにございます。そういった場合は、いわゆる大店立地法の枠組みだけではなくて、そもそもそこら辺の交通全般をどうしますかということで、当然我々もそうですし、道路管理者あたりも当然考えていただく必要がございますので、そういったところを交えながら、これは根本的に考えないとまずいことになるよということで協議させていただくところは当然ございます。
 ただ、法律的に必ずや警察の意見を反映させないといけないというところが担保されているかと言われると、それは非常に法律的な意味合いでは微妙なところがあるんですが、現実問題としては、幸い今、県警と各県なり、市なり、町なり、あるいは国が入るケースもございますけれども、そういった道路管理者との関係というのは良好にいかせていただいておりますので、こちらの方が、さすがにこれはちょっとまずいという話になれば、当然考えていただいて、反映させていただいておるものと我々は認識しているところでございます。
 以上です。
◆楠委員 まちづくりに交通のプロである警察本部の知恵を、ぜひ活かしていただきたいというふうに思います。
 それから、高齢者宅の訪問による交通安全教育というのがありますけれども、これは高齢者の家を一軒一軒訪問して、そして、交通事故防止のためのいろんな話、あるいは相談、そういうものがされておるということで理解していいんでしょうか、お伺いします。
◎小島交通企画課長 そのとおりでございまして、訪問して交通事故防止の注意事項とか、あるいは最近の情勢とか、このようなお話をして、交通安全に対する意識を高めてもらっております。
 以上です。
○山口委員長 交通事故関係に関連して質問はありませんか。
 それでは、事前通告をされた項目以外のご質問をお受けします。
◆江口委員 今の交通安全にも少し関係しますが、予算特別委員会でも公明党の川崎委員がちょっと総括質疑で行っておりました。
 特に、今話がありましたように、交通信号機であるとか、横断歩道をちょっと引いてもらうとか、こういう軽微なものを正式にやることが決定した後、実施されるまでにかなり時間がかかっているものですから、このあたりについては、今、実態がどうであるかということを含めて、時間的にあんまりかけないで、要するに交通安全のために行っておりますので、極力やることが決定した後は、一括して入札するとかという話もちょっと聞いておりますけれども、時間を短縮してやっていただきたいと思っています。そのあたりはいかがでしょうか。
◎河石交通規制課長 江口委員お問い合わせの交通安全施設、特に安価なものの執行について時間がかかっているようだけれども、どういう形でやっておるのか、あるいは、それを早くするためにはどういう方策があるのかというお問い合わせでございますが、まず、実情から申し上げますと、交通安全施設、安価なものでいいますと、例えば横断歩道のいわゆる線を引くとか、あるいは標識を一本立てるとか、そういったところが該当しようかと思いますが、これにつきましては、現状、予算の執行においてはある程度の塊をまとめて、それから競争入札にかけるという段取りを踏んで調達をやっております。
 実際に時間的にはどの程度のものがかかるかというと、基本的には内部で設計とか、現地調査、それから積算、あるいは入札手続等で概ね約3箇月程度、それから工期を今3箇月程度見ておりますので、現状としては約6箇月程度少なくとも要しているというところでございます。
 また、場合によってはまとめ上げる関係で若干それよりも余分に時間がかかっておるケースもあるところでございます。
 そうした中で、委員ご指摘のとおり、特に、交通安全に関わる部分については、できるだけ早くやるというのは、これは我々にとっても、それは当然やるべき話だというところで認識しておりますので、これまでも努力してきているところではございますが、今後もできるだけ、より手順なりなんなりを合理的にもっとやれないかという部分について努力してまいりたいと思いますし、また、そもそも論で申し上げますと、そもそも要望が来る前に、警察の方で独自に動いておって、要望が来た頃にはもう完成するんですという形になっておるのが、あるいはそもそも対応できた状態で要望なんかわざわざ出すまでもないというのが、そもそもの理想型であろうとは思いますので、できるだけそういう形に近づけるように、そういった面についても努力して、できるだけ早く工事等が完了できるような形で、県民の皆様の安全を担保できるように努力してまいりたいと考えております。
 以上です。
◆江口委員 今、交通規制課長がちゃんと回答をしていただきましたが、地元から要望がある前に、一つは今、パトロールにずっと回られておりますので、そういう面ではここにこういうのがあったらいいなというのは、皆さんの専門的な見地から、また目から見られれば、素人の皆さんたちが言うよりも一番いいんじゃないかと思っていますので、それはもう今話があったように、言われる前にやったらどうかというのは、当然私たちも望むところであります。
 もう一つは、まとめて入札にかけるということでありますので、それも随契でいいのかとなると、また議会から変なことで言われたり、まとめてやると時間がかかると言われたりしますので、どっちつかずのところがありますけれども、いずれにしても、やることが決定したところについては、今の話のように。
 そうしなければ、半年ぐらいの間に、例えばそこで人身事故があったとかで、あの時言われたのを早くやっておけばよかったねということにならないように、時間の短縮についてはこれからも努力をしていただいて、ぜひお願いをしたいと思っています。
 もう一つは、道路の優先席というのがあります。これは去年の4月に新しい制度ができました。これは高齢者とか、障害者、また妊婦の人たちが対象であります。標章車というのがあるんですけれども、これは皆さんご存じだと思います。これは高齢者等専用駐車区間制度というのが、今申し上げましたように去年の4月からスタートしているわけであります。この制度がスタートした割には、なかなか対象者が申請もしなければ、まだそういう制度があること自体知られていないということで、この高齢者等専用駐車区間制度について、長崎県の実態はどうなっているかについて、まずお知らせをいただければと思います。
◎河石交通規制課長 委員お尋ねの高齢者等専用駐車区間制度について、まず制度からご説明を申し上げます。
 この制度自体は、昨年の4月19日に施行された制度でございまして、制度の概要としましては、日常生活において運転する高齢運転者等が、例えばどこか行くに当たって、駐車場を探して付近の道路を周回したり、あるいは目的地から非常に離れたところに駐車せざるを得ない状況、こういったのをできるだけ改善しようということで、高齢者等がよく利用されるような施設、官公庁とか、福祉関係の施設、そういったところの周辺の道路上に駐車区間を設けて、できるだけ高齢者の方が安全に駐車できるようにするという制度でございます。
 長崎県自体の実際の専用駐車区間の状況でございますけれども、県下5区間、10台分の駐車区間を設けております。具体的には、長崎市内に4区間8台分、それから佐世保市内に1区間2台分の区間を設けております。
 ちなみに、この区間に止めるに当たりましては標章と呼ばれる物、これは警察署に申請していただければ交付できる物なんですが、その標章を掲示して止めていただくことになっているところですけれども、その標章自体の交付状況は、本年8月末までに延べで319件交付しておりまして、当然交付した後に、やっぱりいいですとか、これは妊婦さんとかも含まれておりますので、もう要件が切れてしまいましたのでいいですということで返しているケースもありますので、最終的に8月末現在での有効件数は298件という状況になっておるところでございます。
 以上です。
◆江口委員 全国的にも、今話がありましたように、まだまだこれは周知がなされてないというか、わからない人がたくさんおるんですね。だから、高齢者の運転免許保持者に対してどれぐらいの数かとなると、これはわずか数%ですね。1%の下の方なんです。今、長崎県の場合も298件とおっしゃったですね。運転免許交付者に対してどれぐらいの数かとなると、これは割合は非常に低いと思いますが、私もこの場所がどこにあるか見てきたんですよ。長崎市内だったら、市立図書館のわきに2台スペースがありました。何回見てもあそこは全然止まってないんですよね。せっかくあるのに、要するに周知がされてないことが実態じゃないかなと思っています。
 市立図書館も結構利用者は多いんですよ、高齢者の方もですね。障害者の方もおられます。妊婦の方もおられますが、せっかくあそこに2台分スペースがきっちり取ってあるにもかかわらず、車を止めている状態はない。私も知ってから何日間かあそこを見て回ったんですよ、今日は止まっているかなと思って。やっぱりそうなんですね。だから、いかにこの制度があることについて、今交付されたのが300件切れるぐらいでしょうけれども、まずはこの人たちが利用するかしないかという問題と、そのほかに申請をされなかった人たちに対して、こういう制度があるんだということを、まず周知をすることが大事だと思うんです。せっかくスタートしたものについて、標章車と確かに路面に表示してあるんですよね。だから、普通の人はこれは何かなと思うんですね。ましてやそこに違反して駐車すると、普通の駐車違反より2,000円高いと書いてありましたのでね。だから、これはわからなくて止められたら大ごとなんですがね。
 これはこの際、こういういいことについて、長崎県内でもまだ5区間10台分ですか、長崎市内で4区間で8台分ということですから、スペースを取る場所についても、どこを取るかというのは問題なんでしょうけれども、また全然利用しないところを取ってもどうしようもないですからね。ということを含めて、まずは周知をいかにしてやっていくかということについては、どうなんでしょうか。
◎河石交通規制課長 まず、周知の件でございますけれども、そもそもこれまでどういった周知をやっておるかというところをまずご説明申し上げたいと思います。
 この制度については、昨年4月運用開始になったわけですが、この制度を運用するに当たって、当然その事前の広報というのをやっておりまして、一つは新聞の方にこういう制度が始まるという広報を、制度の開始少し前に打たせていただいております。
 そのほかにもテレビとか、ラジオとか、そういったメディアを通じて当時宣伝をしておるところでございますし、さらに、当然始まった時だけじゃ全く意味がないわけで、継続的にはこういう制度がありますよということをいかに知っていただくかという話の中で、やはり交通事故防止の観点で高齢者にお集まりいただいて講演をさせていただくとか、あるいは高齢者宅に行くとか、そういった活動をしているわけですけれども、そういった中でこういった制度がありますよというところの広報周知もさせていただいておる次第でございます。
 しかしながら、先ほど委員もおっしゃられたとおりで、実際の利用状況はどうかというと、それこそとてもじゃないけれども、常時止まっている状況じゃないというのが実情でございまして、我々も、そもそもスペースが有料のスペースではありませんので、正確に何台止まっておるかという統計資料は持ち合わせておらんのですけれども、大体平均すると、それぞれの区間で大体1日2〜3台利用があればいい方というような状況がある中で、恐らくまだまだ宣伝する余地が、広報する余地があるんだろうというところと、それから、県下5区間10台分あるわけですけれども、より高齢者の方がよく利用されるようなところをもっといろいろ調べて、利用しやすいところでまた整備をしていくというところも非常に肝要なのだろうと思っておりますので、そのあたりも含めて、我々としてももっと高齢者の方が安全に駐車していただける方向で何とか努力をしてまいりたいと思っておる次第です。
 以上です。
◆江口委員 広報については、周知については、いろんなやり方があるんでしょうけれども、一つはおっしゃったように、高齢者の運転免許更新時にある高齢者講習ですね、この時に必ずこういうのがあるんだということもちゃんと教えていただきたいと思いますし、あとは年間を通じて春と秋、今は秋の交通安全週間ですけれども、こういう時に先駆けて長崎県の広報誌があるでしょう。県民だよりですか、ああいうのを活用して年間2回、春と秋の交通安全週間が始まる前にこういうのがありますよということを周知を図ってもらうとか、そういうことは利用活用されながら、県民の多くの皆さんに、多分標章車と書いてあったら、これは何かなと思うんですよね、わからないからですね。どういう車が止まっているかなという感じで見ますよね。ちょっとした説明があればすぐわかるんでしょうけれども。
 あとは今、交通規制課長がおっしゃったようにどれぐらい止まっているかなと、まさにこれはパトロールで毎日巡回して回られているんでしょうから、毎日状況はわかると思いますよ。そこらでつかまえるとですね。
 もう一つは、利用者が少ないということはそうなんですけれども、利用されるような場所を選定をしながら、もっともっとこれからこういう場所の確保については努めていただきたいと、これは要望しておきます。
 今からどれぐらい活用されるか、また、周知されるか、そしてまた、台数がいよいよ足りないということになってきた場合に、じゃ、どういう形でどこに設置したらいいのか、こういう議論がされるようなことを期待したいと思っています。よろしくお願いします。
○山口委員長 ほかにないでしょうか。
 通告をされた項目以外にありませんか。
◆前田委員 せっかくの機会なので、1点だけ質問させてください。
 その前に、お昼のニュースで、迷惑行為等防止条例違反で逮捕者が出たというニュースが流れていました。学校の先生ということで、学校の先生と個人の犯罪を結び付けるわけじゃないですが、やはり罰則の強化というのは一定検討の時期に入っているのかなという気が私はニュースを聞いて思いましたので、6箇月以下、50万円以下となっていますが、その中でどれだけ罰則をまた強化できるのかということについてはご検討いただきたいと思います。
 1点お尋ねしたいのは、佐世保のフルマラソンが、部長の言葉をかりれば、「待望のフルマラソンが今回できます」というような答弁があっておりましたけれども、今まで、各市の実行委員会等で42.195キロのフルマラソンを希望する場合、ネックになっていたのは、やはり私たちが聞く範囲では、協議の中で警察が「うん」と言わないよと、ずうっと私はそういうふうに聞かされてきました。今回、佐世保が県下で初めてフルマラソンができるという話の中で、あの地区、あの場所だからできるのかどうかを含めて、そのフルマラソンに対する警察としてのお考えをお伺いしたいと思います。
 私は、健康志向がこれだけ高まってきていますし、マラソンということで県外からもお客さんが来ますので、そういう意味では地域の活性化にもなるので、長崎でのフルマラソンをぜひ積極的にやれたらなと思っているんですけれども、警察としての考え方というのが何かあればお示しいただきたいのと、佐世保の場合はどういうことでこれはクリアできたんですか。
◎河石交通規制課長 まず、フルマラソンの実施については、恐らく警察の立場で一番かんでくるのは、通例道路上でやるのが一般でございますので、その道路をフルマラソンのために使わせるかどうか、いわゆる道路使用許可という言い方をしますけれども、その観点でのかみ方が恐らく一番重要というか、一番影響があるような形でかんでくるんではないかと思います。
 その中で、一般論として、じゃ、マラソン、これはフル、ハーフ、あるいは10キロいろいろございますけれども、どういったケースにおいて警察が許可する、しないというのを考えるのかということでございますが、幾つかポイントがございます、概念的には。
 1つは、まずそもそもの話として、地元住民のご理解をいただいているかどうか。特に、マラソンという話になると、当然規模にもよりますし、あるいは長さにもよるわけですけれども、かなりの長時間にわたって車が通れない。あるいは人が通れない。人はまだ何とかなるケースもあるんですが、車が通れないという状況を生み出すわけです。
 今回の佐世保のマラソンに関しましても、まだ最終的に我々の方で許可を出しておるわけではないですが、制限時間、例えば6時間半ぐらいでやるというような話をしておりますので、場所によっては準備期間とかを含めると、それこそ半日程度通行止めをするようなケースも当然出てくるわけです。そうすると、当然近隣住民の方が、それは納得いかないという話になれば、それはなかなか厳しいという話がございますので、まずはその点を一つ重視することになります。
 それから、続いて今度は具体的に実施のやり方についてという話で、当然車が通れないという話になれば、迂回路の設定とか、あるいは場合によっては緊急車両、特に救急車とか、消防車とか、あるいは警察のパトカーなんかも当然該当してくるわけですけれども、そういったところの通行をどう担保するか。そういったところも含めまして、要はそれを開催した時に、交通をうまいこと維持できるかという視点で個々詰めていくという話になってまいるわけです。
 現時点においては、我々もまだ交渉中でして、最終的な細かいところのプランについて、かちっとお出しいただいているわけではないので、正式にこの段階で許可する、しないというのをコメントできる状況にはないんですが、現時点でいろいろ打ち合わせをしている範囲では、許可しないという状況になる要素は今のところ出てきていないと認識しておるところでございます。そういったところについてどうかという観点でチェックしていきます。
 最後に、これは当然の話ですけれども、道路上を人が走るという形になる。それからマラソンの規模によっては、当然大会関係のさまざまな車両、車でやるケースもあればバイクでやるケースもあれば、あるいは自転車で役員さんが走り回るようなケースもありますけれども、そういったのが混在する中で、そもそも安全に大会を実施できるんですかという視点も最後に入ってくるわけです。
 大きく挙げるとその3点、細かいところを言い出すと、もっといろいろと出てくるところもあるんですが、大きくいくと、その3点あたりを見ながら、これなら実施できるかどうかというところを判断していくという状況になります。現時点、ハウステンボスのマラソンについては、最終的な申請という形での書類がまだ出てきていない関係もありますので、最終的に許可をしたというわけではありませんが、警察として今伺っておる話の範囲内においては、特段許可しないという状況にはないというところであるということでございます。
 以上です。
◆前田委員 今の説明ですと、ちょっとハウステンボスの見切り発車のように聞こえるんですが、実際にもうテレビ等で10キロ8,000円という形で募集をかけていますから、それはできる限りやれる方向で協力してほしいと思うんですけれども、他県と比べた時に、今回長崎が初であったというふうに、今いろんな幾つかの条件とかというのはわかります。わかるけれども、しかし、姿勢としてハーフもやっている、駅伝も今まではやったりしている中で、どうしてこうフルマラソンができないのかというのは、確かに止めるような時間帯が長くなるとか、いろいろあるかと思うんですけれども、やっぱりよそと比べる中で、やれる方向で考えてほしいなと思うんですよね。はなからという話では失礼ながらいかんのでしょうけれども、何となくもう全く長崎県下においてはできないというふうな空気が実際あるんですよ。交通規制課長は、そんなにこやかにされているけれども、雰囲気としてはあるんですよ。必ず引っかかるのは、「警察が」ということが聞こえてきますので、じゃ、どうしたらできるのかということに対しては、各市の中で交通状況も違うでしょうし、走るコースによって近隣の状況も違うでしょうから一概には言えませんが、これを機に、できるだけ積極的に実行委員会や各自治体からそういうフルマラソンをしたいというような相談があった場合、前向きに検討できる、できる方向で何か知恵を出そうやというような考え方に立ってほしいなと思うんですが、できればその辺はどなたか、上司の方、所見を述べていただけませんか。
◎宮崎交通部長 前田委員のご質問ですけれども、決して警察の方で占用しているとか、そういうことじゃございません。我々といたしましても、いろいろ隘路はございますけれども、それさえクリアできれば、積極的にマラソンはご支援、そういう催し物があればご支援をしたいという気持ちでおりますので、何かご相談があれば、いつでもご相談に乗りたいと思っております。
 以上でございます。
◆橋村委員 前田委員の関連です。
 実は今、そういう相談があればと言われたわけですけれど、森山町の例をとれば、毎年毎年、1月15日の成人式の日には町内一周駅伝大会があって、沿道には消防も初出があってみたり、そして、沿線にはずうっと張り付いて、それを年に一回の楽しみでよそからもどんどん来よったんですよ。だから、それの参加制限までせにゃいかん。35チームぐらいまでしかもうだめだというようなことだったんですが、この数年間のうちに、もうぶった切られてしまって、国道はだめだ、国道はだめだということで6区間ぐらいあったのが全部切られてしまったんですよ。だから、もう再スタート、再スタート、再スタートというから、今までの記録更新とか何とか、伝統も何も崩壊してしまった。だから、年に一遍ぐらい、町内最大のイベント、年頭を飾るというようなことにもかかわらず、警察からクレームがついて、国道は57号も走らせん、251号もわずかの区間だけれども、それも走らせんというようなことで、全く地域のコミュニティさえも崩壊してしまうというようなことだもので、そういうことについては、やっぱり配慮を、ただ2時間ぐらいというより、交通安全思想を、あるいは啓発、啓蒙のためにもそういうことを媒体としてやっていくと。あるいは白バイも先導するぞというようなことで相互に協力し合えば、交通安全思想を徹底する、何もない時に朝早くから、もう6時ぐらいからばっばばっば「交通安全運動でごさいます」、「旬間でございます」と、そんなことをやるよりか、地に着いた運動というものが可能なんですよ。
 だから、そこら辺については、より配慮をしていただきたいと思いますが、もう一度その点についての交通部長の見解をお尋ねしておきたいと思います。
◎宮崎交通部長 橋村委員のおっしゃった諫早件でございますけれども、私は詳しくその話を、いつの時点でそういうふうになったかちょっと聞いておりませんので、詳しいご回答はできないと思いますけれども、そういうご要望があれば、諫早署とも協議いたしまして、また、何かいろいろ問題点があって、それは途中でそういうふうになったんだろうと思いますけれども、改善ができる点があれば、またもとに戻して、そういう住民のご希望にお応えしたいと思っております。
 以上でございます。
◆橋村委員 平成17年3月1日に合併したでしょう。それまでは町主催だったんですよ。だから、かなり融通も利いていたわけですね。ところが、今度はスポーツ愛好団体の主催になってしまったんです。だから、行政が介入しないと、民間人が主催者ということになってしまうものだから、警察としても配慮がなされてないんですよ。だから、私が仮に現職であるならば、もっと交渉しておったんですが、あいにく浪人中でございましたし、やはりこういうことについては警察として、行政とタイアップしたような形で地域に配慮してほしいということを再度申し上げ、場合によっては、またご相談もさせていただきたいし、また、そういう話であったということを持ち帰って、もっとスポーツ振興に頑張れよと、警察も協力してもらうぞというようなことでやっていくと、より交通安全思想の啓蒙にもつながっていくと思っております。
◎宮崎交通部長 今、橋村委員がおっしゃられたことにつきましては、今から帰りまして、諫早署長にきっちりと連絡をさせていただきたいと思います。
 以上でございます。
◆橋村委員 いきさつがわからんので、あんまり強く言わずにおってください。(笑声)
 それと、事のついでですけれども、生活安全部長にお尋ねしますけれども、また駐在所の話です。もうツインのことは言いませんから、今日は。
 実は、駐在所の職員の方々は千差万別で、熱心な方もおられれば、あんまり地域と関わらないという、それはどこでも同じこと。ただしかし、これはもう県庁職員にでも私は部長たちにもよく言うんですけれども、職員の指導を徹底しろと。君たちのところまでは年功序列というか、上司に対して命令系統でさっといきよったし、現場主義があっておったけれども、だんだん、だんだんデスクワークになってしまうと。それと人と人との絆が希薄になってくると。酒飲みに「おい、行こうぜ」と後輩を誘っても、「いいえ、今日は何とかで」と言って、からっといくから、もう2〜3回断られるとしゃくに障るから誘いもしないと。逆にそういう中で、仕事から離れた職場の中で先輩からいろいろと、あるいはその勤務時間中にはこう言うと角が立つから、飲みながら自然と教育していこうというようないい機会づくりもありよったわけです。そういうことで職員の教育をやってほしいということ。今どこがどうということではなくて、どの組織にでも言えることですけれども、県庁の職員、市役所の職員、どこの職場においてもそういう先輩、後輩との絆が希薄化していっていると。だから、組織力がもう弱くなってしまうと思うんですよ。だから、そういう意味で職員の指導をやっていただきたいということと、駐在所の役割ということを、どこら辺をどう思っておられるか、私も承知しておりません。
 それと、駐在所の方々は、いろんな町内の行事の場合には必ず来賓で呼ばれよったわけですね。そういう場合の職員の活動経費というか、場合によってはこうやってお樽でも持って行かないといけないと。そういうところの予算配分は、署長にこうして支出されるのか。どういうシステムになっているか、そこら辺がさっぱりわからんので、警察の本署と出先の駐在所との兼ね合い、役割というか、その辺をこの際、ご指導いただければと思います。
◎大島生活安全部長 まさに委員おっしゃるとおり、いわゆる職員の指導の関係でございますけれども、非常に我々も悩ましい部分がございます。まだ我々も若い頃は、先輩から「ちょっと行くぞ」と言われれば、「はいはい」と無条件に行っていましたけれども、今ははっきり言いまして、そういう風潮はうちでもなかなかございません。ただ、うちが少なくともいいのは、初任科の時に半年なり1年、みんな同じ飯を食います。それとそれぞれの階級が上がるたびに、また学校に入ります。いわゆる絆という部分では、まだまだ作りやすい環境がうちにはあるのかなというふうに思っております。
 それと、駐在所の役割でございますけれども、私は基本的には、やっぱり警察が地域に配置しているいわゆるアンテナ、そういう認識でおります。いろんな地域の方々のご要望をお聞きして、それを本署に反映し、それを本部に反映し、それを受けた本部がどういうふうな組織運営をするか、そういう部分に使うべきだと、基本的には考えております。
 最後に、来賓に呼ばれた場合でございますけれども、これは本署のいわゆる地域課に一括して、地域課の方に若干の予算配分があります。それを地域の課長が管理をしておりまして、そういう来賓に呼ばれる時には、例えば清酒一本どうしても持って行く必要があるという時には要求をして、それを支出するというシステムがございます。
 以上でございます。
◆橋村委員 私どもが祭りで、あるいはいろんな時に招待する時に、「いや、もう一切持って来ないで結構です」と、私の場合は言いよったわけですね。しかし、そうじゃない。例えば自治会の中に招待されると、つい手ぶらでは行けないしと、そうなってくると躊躇してしまうと。もう持っていくのもあるし、また、今度はわざわざ、「おまえもしょっちゅう行きよるじゃないか」と、こう言われはせんのか、「あいつは酒好きだから、もうしょっちゅう行っている」と、こう言われはせんだろうかと。しかし、逆に私はそれは仕事熱心だというとらえ方なんですよ。あるところで、私も1市5町ずっと回っておりましたから。そうすると熱心な、祭りのたびに一杯飲む時もありますけれども、もう頻繁に顔が見えるんですよ。大したもんだなと、私はこういう警察官を模範としてというように思ったわけですけれども、まだそういう人たちもおられるんですね。
 だから、そういうよい事例というのは褒めてたたえて、そして、ほかにもああいうふうにやれよと、清酒1本、2本はちゃんと責任持つから、場合によっては立て替えておけと、いつでも決裁するからというようなことでですよ。そして、社会の中でやはり警察官として、専門的なものは学校で結構だけれども、やはり社会規範というか、社会の秩序とか、そういうのはやっぱりそういう中で飲みながら教えられる部分、あるいは勉強できる部分もあろうかと思います。だから、地域に、とにかく溶け込むことを指導してもらえば、自然と住民の信頼もこうやって得られて、そしてまた、いろんな時にも誘いが出てくる。それで本当の警察の行政目標が達成できていくと思うので、特に、そういう活動しやすいような、むしろ奨励をしてほしいなと。そうしないと、なかなかですね、「またか、またか」と、そういう遠慮。
 私も町長をしていた時に、職員には「どんどん行って来い。飲んで来い」と、「昼間でもよか。(笑声)飲むのも仕事のうち」と、まさにそうなんですよ。用地交渉でもなんでも相手がある。そうすると雨が降ったら退屈。そうすれば酒の一本でも持って行って飲み交わしながら、「あんたが来れば、もうしよんなかもん」というようなことでスムーズにいく場合もあるので、だから「飲むのも仕事のうち」と私は言いよったわけですけれども、時期が時期だから、そうまではいかんとしても、警察職員の現場におられる人たちには、行動しやすいようなご配慮を特に私からもお願いをしておきたいと思います。
○山口委員長 ほかにはありませんか。
◆楠委員 現在も東北地方の震災への警察官の派遣等が続いておると思うんですけれども、現在の状況についてお伺いをいたしたいと思います。どうでしょうか。
◎池田警備課長 今現在の東北地方への警察官の派遣状況ですけれども、前回の6月には540名現場に行っておりますと報告いたしました。その後、本日現在で30回、700名の者が現地に行って警察活動を行っております。
 現在行っている部隊につきましては、福島の方に、先般の土曜日から行っておりまして、30名、犯罪の予防警戒等の業務に当たっております。
 以上です。
◆楠委員 540名が700名というようなことで、大変なご苦労があるというふうに思います。
 思い起こしますと、今年で雲仙・普賢岳災害からちょうど20年になりました。当時を思い出しまして、本当に最も危険な前線地域で警備に当たっておられた警察官が犠牲になられたというようなこともありまして、そういう中での普賢岳災害からもう20年になるんですけれども、改めて東北地方の震災から早く復興してほしいのと同時に、やっぱり全国から救援をいただいた長崎県民として、あるいは島原に住む人間として、警察官の役割というのは重いものがあったというふうに改めて思いますし、心から感謝を申し上げたいと思います。
 そしてまた、東北に行かれた方々の、特に若い方々を中心にして行かれておるんだと思いますけれども、やはり若い時にこういったことを経験して、立派な警察官として成長してほしいということを私はお願いしておきたいというふうに思います。
 それから、先日、これはホットな話なんですけれども、稲佐署の交番の警察官の方が、42年ぶりの親子の対面に手助けをしたということで新聞に大きく出ておりました。本当に42年間親子が別れ別れになって、ずっと探しておったけれども、なかなか探し得ずに、交番の警察官がその手助けをしたということで、本当に涙の出るような話が新聞に出ておりまして、私自身も本当に「ようやった」ということでうれしゅうございました。
 こういった事例というのがほかにも、新聞に載る話ばっかりじゃなかろうというふうに思うんですけれども、大体年間どれくらい、こういうようないわゆる親子の別れ、兄弟の別れ、親戚の別れ、こういった中で対面を果たした警察官の役割というものは、大体年間どれくらいあるんでございましょうか、お伺いしたいというふうに思います。
◎秋泉地域課長 今回、稲佐の親子の再会を実現できたということで、本当によくやってくれたなと思っております。
 通常、いろんな相談事が交番や駐在所にはまりいますが、それを警察官の良心に基づいてといいますか、本来の責務として一生懸命やらせていただいているところでございます。
 しかし、現在、その親子の再会とか、具体的にそれが何件あるかというのは、ちょっと掌握しておりませんが、相談等が来た時は適切に処理するようにしております。
 以上です。
◆楠委員 私自身も、42年間の別れ別れということではなかったんですけれども、ちょっとした兄弟の別れの中で再会を果たしたということを経験しているものですから、非常にこのことが私の脳裏に焼き付いておるんです。職務とはいえ、自分が一生懸命になって追跡調査をやらなければこれは実現しなかったことだと思いますので、私もこれは本当によくやっていただいたなということで、あの時もすぐ電話したわけです。今日の午前中は警察官のいわゆる交通事故の問題で損害賠償の話も出たわけですけれども、一方ではこうやって親子の対面を果たすための努力をされているということについても、新聞に載る話ばかりじゃなかろうというふうに思うんですけれども、ぜひこういったことを、役割を果たされた警察官については、表彰といいますか、部内での表彰、あるいはそういったことをやっていただいて、ぜひ激励をしていただきたいなということを思っておるんですけれども、部内の取り決めというのは、どのようになっておりましょうか。
◎平監察課長兼留置管理課長 ただいま委員がお話をされたそのような善行、いわゆる警察官としてはこういう善行というのは本来当たり前の仕事なんですけれども、今委員がおっしゃられたように、こういった警察官も、私の方ではそういった交通事故防止とか、被疑者の防止とか、そういったものに取り組んでいるんですけれども、今全国的に言われているのが本来の警察精神、いわゆるポリスマインドというふうに言っていますけれども、そういったものを全県下の職員に植え付けさせるために、今言われたような話とか、火事場で危険を顧みずに飛び込んでおばあちゃんを助け出したとか、そういった方たちの活動というのは、具体的に申せば、監察に監察だよりというものがありまして、そういったものを各署に配信をしまして、紹介をして、そしてポリスマインドの醸成、警察精神のそういったものを植えつけて、それをいろいろな交通事故防止とか、被疑者の防止とか、そういったものに対策としていっておりますし、また、そういった本人たちが本当に県民に評価をされるような活動をやった場合には、そこの所轄から本部長表彰の上申とか、少なくとも署長賞は必ずやっていると思います。その中で、本部長表彰の上申とかまいりますので、その辺は本部長にお願いをして、本部長の表彰等を行っているところでございます。
 以上です。
◆楠委員 わかりました。ぜひこれは警察官としての当たり前の役目だと言えば、それはそうかもしれませんけれども、しかし、一生懸命人のためにやって、そしてそのことが実現したということ、またこれも一生懸命やらなければできないことでありますので、ぜひ今、監察課長が言われたような方向でやっていただきたいということを要望申し上げておきたいと思います。
 以上です。
○山口委員長 ほかに質問はございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ほかに質問がないようですので、これをもって警察本部関係の審査を終了いたします。ありがとうございました。
 しばらく休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時43分 休憩−
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     −午後3時0分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開いたします。
 これより、出納局及び各種委員会事務局関係の審査を行います。
 出納局及び各種委員会事務局においては、今回、予算議案及び予算議案以外の議案もないことから、委員会審査のみを行います。
 これより各局長より、所管事務一般について、総括説明を受けた後、所管事務一般についての質問を行いたいと存じますので、ご了承をお願いいたします。
 まず、監査事務局長より総括説明をお願いいたします。
◎森下監査事務局長 監査事務局関係の所管事項についてご説明いたします。
 今回、ご報告いたしますものは、平成22年度長崎県公営企業会計決算審査意見書について、住民監査請求についてで、内容については記載のとおりでございます。
 以上をもちまして、監査事務局関係の説明を終わります。
 よろしくお願いいたします。
○山口委員長 次に、人事委員会事務局長より総括説明をお願いいたします。
◎水浦人事委員会事務局長 人事委員会事務局関係の所管事項についてご説明いたします。
 今回、ご報告いたしますのは、平成23年度県職員採用試験についてで、内容については記載のとおりであります。
 以上をもちまして、人事委員会事務局関係の説明を終わります。
○山口委員長 次に、労働委員会事務局長より総括説明をお願いいたします。
◎水浦労働委員会事務局長 労働委員会事務局関係の所管事項についてご説明いたします。
 今回、ご報告いたしますのは、調整事件について、審査事件について、個別的労使紛争についてで、内容については記載のとおりであります。
 以上をもちまして、労働委員会事務局関係の説明を終わります。
○山口委員長 ありがとうございました。
 それでは、出納局及び各種委員会事務局関係の議案外の所管事務一般に対する質問を行うことといたします。
 今回、事前通告がなされておりませんので、皆さんより、それぞれ質問をお受けいたしますので、ご質問のある方はお願いいたします。
◆山田[朋]委員 県職員の採用試験についてお尋ねいたします。
 961人で109人が合格したということですけれども、例年の志願状況と、また採用数等、どういうふうになっているか、近年の状況と、今回の男女比を教えてもらっていいですか。
◎久保職員課長 お尋ねの県職員採用試験の受験状況、応募状況でございますが、昨年度は大卒、短大卒、高卒程度合わせまして応募者数が1,449人に対しまして、受験者数が1,134名でございます。
 これを大卒だけで申しますと、応募者数が、昨年度は1,185人に対しまして受験者が918人でございます。
 最終の合格者は、大卒程度が昨年度は103人でございます。競争倍率は、本年度とほぼ同じで8.9倍ということになっております。
 それから、受験者の男女比でございますが、昨年度、大卒の最終合格者103人のうち、女性が46人ということで、全体の44.7%ということになっております。本年度は、大学卒業程度の合格者109人のうち、女性の合格者が27人、24.8%の合格者でございます。
 以上でございます。
◆山田[朋]委員 昨年の実績しか教えていただけなかったんですけれども、近年のというふうにお願いをしたかと思うんですが、大体これぐらいのものですか。大体1,000人前後受けて100人ぐらいをいつも採用しているということでよろしいですか。
◎久保職員課長 採用予定数が、大卒程度につきましては採用を控えたところもありまして、平成17年度から平成21年度にかけまして、30数名から80名程度の合格者でございましたけれども、平成22年度から採用予定数が増えておりまして、最終合格者も昨年度は103名、今年度は109名ということで増えております。
◆山田[朋]委員 平成23年度は109人中女性が27人ということでありました。昨年度が103人中46人ということで、非常に女性の比率が高くなっているなと思ったんですけど、この平成22年がマックスというか、女性採用が一番多かった年なのかどうかをお聞かせいただけますか。
○山口委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時8分 休憩−
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     −午後3時9分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開します。
◎久保職員課長 県職員採用試験のうち、女性の合格者でございますけれども、平成18年度から今年度まで見ますと、平成22年度が割合的には44.7%ということで一番高くなっております。
 ちなみに、平成18年度が36.2%、平成19年度が36.4%、平成20年度が22.8%、平成21年度が28.6%、平成22年度が44.7%、今年度が24.8%ということでございます。
 以上でございます。
◆山田[朋]委員 わかりました。今の県庁というと、結構年輩の方々においてはすごく女性の方が少ない。採用を、昔は10人中女性が2人とか、3人ぐらいしか採らなかったような話も聞いたことがありますので、このように女性の方が県民人口も多いので、当然ながら半々になるような形が望ましいなと思っております。
 それで、県内と県外はどれくらいですか。県内出身者の割合を、今年と去年だけで結構です。
○山口委員長 しばらく休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時10分 休憩−
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     −午後3時10分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開します。
◎久保職員課長 今年度の受験者につきましては、まだ分析をいたしておりませんけれども、昨年度は大卒程度の受験者数で918人のうち58人が県外でございます。最終合格者が103人のうち、県外は4人ということになっております。
◆山田[朋]委員 103人の合格者のうち、4人を除くと全部県内出身者ということですね。わかりました。
○山口委員長 ほかに質問はありませんか。
◆江口委員 公営企業会計の決算審査意見書の件ですけれども、県の交通局がスマートカードの件で問題になりました。交通局の対応については、いろいろ指摘されて今のような形になったとは思いますが、そもそもこの公営企業の監査に関して、交通局の監査に当たった監査事務局としてのこれまでの経過についてはどういうことだったんでしょうか。
◎浦監査課長 交通局の事業会計につきましては、今年度の定期監査の中でこのスマートカードの件が事実としてわかったということです。委員監査が6月23日に実施されまして、その前に職員による予備監査を実施しているわけですけれども、そういうことで5月の半ば頃に交通局の事業会計の中でこういうふうな収入未済があるということがわかったということで、正式には8月31日、定期監査結果として知事に提出するということで公表させていただいた次第であります。
◆江口委員 時系列にいって間違いないんですか、今の答弁は。
 要するに、今年度というか、前年度の監査の中でそれは発覚してきたわけでしょう。予備監査をされた。実際の監査委員の監査の前に事務局による予備監査の中でそのことが出てきたわけですか。ちょっとそのあたりを詳しく整理をして話をしていただけませんか。
◎浦監査課長 交通事業会計、港湾事業会計も同じですけれども、毎月、例月出納検査ということを実施させていただいておりますけれども、この交通事業会計につきましては、今年の2月25日の例月出納検査、毎月そういう出納検査を実施しておりますけれども、その2月25日の職員による例月出納検査の中でそういう事実を確認したということでございます。
 その後、先ほど申しましたような委員監査を経まして、監査結果として公表したということでございます。
◆江口委員 私はちょっとわからないんですけれども、要するに今、決算審査意見書についてということで、今この文章を読み上げると、何の問題もなかったような報告になっているんですよ、これはね。これは何か問題があったような書き方じゃないでしょう。この文章をそのまま読んだら、そのとおり何にもなかったみたいな感じですけど。
 こういうのには、要するに決算審査意見書については、そうしたら違う方向で質問しますが、意見書については、例えば4人監査委員がおるでしょう。この人たちが意見書をまとめる時は、要するに合議といいましょうか、合議によって皆さんたちの意見書がまとまってくるんじゃないんですか。違うんですか。そのあたりはどうなんですか。いろいろ監査の講評をやりますよね。一人違った意見があってでも、最終的には意見をとりまとめて、そして4人が一緒に合議ということで表に出てくると思います。それぞれ指摘があってもですね。そのあたりはいかがですか。
◎浦監査課長 監査結果として公表する内容につきましては、今委員もおっしゃいましたような4名の監査委員の合議の内容として公表しておりますけれども、委員監査の中で発言された内容としては、例えば、なぜ告訴をしないのかという点について交通局にただしたところ、交通局としては弁護士に相談して、債権回収を優先したいというふうな委員への答弁があったというふうに思っております。
 また、そのほか、4,000万円を何に使ったのかと、こういうふうな質問に対しては、現在のところ原因についてははっきりしないと、今後、把握していくと。
 それとか、回収期間の20年は長過ぎると。担保能力をもうちょっと精査すべきだというふうなことに関しては、今現在、精査をしているということで、6月23日の委員監査におきましては、そういうふうな委員と交通局とのやりとりがありましたが、監査結果としてはこういうふうな形で公表させていただきました。
◆江口委員 私は、交通局が指摘を受けてどうするかというのは別に置いておいてでも、要するにこの交通局の監査に入った時にそういうことが発覚をした。ということは、これは平成22年度の公営企業決算の監査でしょう。今問題になっている交通局の問題は平成22年度分でしょう。違いますか。そうすると、この文章の表現というのはおかしいんじゃないかと思っているんですよ。違いますかね、私の読み方が間違っていますか。ずっと読んでみましょうか。
 要するに、「本来の目的である公共の福祉を増進するよう運営されているかどうかに主眼を置いて実施いたしました。審査の結果につきましては、決算計数はいずれも正確であり、企業の経営成績及び財政状態を適正に表示していると認められました。事業の運営及び財務会計事務においては、一部に是正・改善及び留意すべき事項があったものの、概ね適正に行われているものと認められました。」
 この「一部の是正・改善」というところがそこに当たるんですか。いかがですか。
◎浦監査課長 報告の中では、この問題点等につきましては、「一部の是正・改善及び留意すべき事項」ということでご報告をしておりますが、8月31日に知事に提出した定期監査の結果の中におきましては、これは公表もしておりますけれども、その文面の中では、「全額の回収に懸念があることから、債権保全に万全を期すこと。あるいは、万が一延滞が発生した場合には、さらなる法的措置も含めて対応すること」ということで、報告書にはそういうふうな問題点等を監査委員の意見として報告をしておりますが、確かに委員が言われる今回の所管事項の報告の中では、「一部是正・改善及び留意すべき事項」というふうな表現でとどめておりまして、これは交通事業会計そのものが、このスマートカードの未収金の問題に限らず、決算審査でありますので、交通局の決算がどうだったのかと、数字的に正しかったのかどうかというふうなものを審査するというのが基本的には決算審査意見の趣旨でありますので、その中で収入未済が発生していた部分についてはそういうふうな「懸念、留意すべき事項等がある」というふうな表現でしておりまして、全般的な交通事業会計の決算の数字等については概ね適正であったというふうな報告をさせていただいております。
◆江口委員 私は、だからその数字が、計数が合ったかどうかというのは、監査委員は当然チェックしますよ。あと、その事業、事業が成果があったかどうかというのは、これは一番大事な決算の時の、決算審査特別委員会にかかってくる時の決算の審査になるんです。私はそう解釈していますよ。
 だけども、今の問題が一部の是正・改善、その程度で片付けられる問題かということが、私は問題だと思っているんですよ。だって、議会に報告するのはこれしかないじゃないですか。
 あらっ、あの問題は大した問題じゃなかったのかなと、一部の是正・改善で終わって、概ね適正に行われているものと認められましたと、こういう表現でいいものかどうか、私は今お尋ねしているんですよ。
 あとは、交通局が指摘を受けて、「最初は、いやいや全部回収しようと思って告訴をしないように決めておりました」と。だけども、県民から、多くの人たちから批判的な声が上がったために一転して告訴に踏み切りましたということですが、その対応は交通局だから構いませんが、監査事務局として、監査委員として、どういう監査をしているのかということを私は今お尋ねしているわけですよ。それがこういう表現であっていいのかどうかですね。
 そういうことが、「一部に是正・改善及び留意すべき事項があった」この一言ぐらいで片付けられていいものか思ってですね。あとは概ね良好であったと、ほとんどよかったと。ちょっとしたところが間違いはあったみたいな、こういう表現になっているわけですよ。
 ましてや、今度こういう問題が表にばっと出てきた後の今の議会なんですよ。そこに報告すべきような中身ですか、これが。
◎森下監査事務局長 今、監査課長からご説明いたしましたけれども、まず、私たちも定期監査と決算審査の意見書と2つあるものですから、その点で決算審査の方でその点、不適正な問題があったということを記載してなかったことについてはおわびを申し上げたいと思います。
 しかし、決算としては未収金という形で、それに問題はあるにせよ、決算としては適正だったという意見をご報告申し上げたんわけですけれども、確かに今江口委員がご指摘になるような問題の大きさからして、今回、触れなかったという点についてはおわびを申し上げて、是正もしたいというふうに思っております。
◆江口委員 要するに、さっきの話のように、2月25日、例月の出納検査の時にそのことがわかったとおっしゃったですね。でしょう。そして、まとめて今度は決算の監査の時に、改めてこういうことについて、皆さんが監査意見書の中にどういう表現をするかという問題なんでしょうけどね、整理するとですよ。
 ましてや、今度この9月定例会にかかってきた皆さんたちが、監査事務局としての報告の中に、こういう表現でいいものかどうかというのは、私は非常に疑問を持ったということを今言っているんですよ。
 だから、そのあたりは、これだけ今、県民の皆さんが大きな関心を持って、そしてこういうことで交通局で今問われているわけだから、もうちょっと表現の仕方も考えるべきだと思っていますけれどもね。これはもう私の意見にとどめておきたいと思います。今後については、こういうことを含めて、やっぱりしかるべき対応で臨んでいただきたいと要望しておきます。私の今の意見に対して、何かありますか。もうこれ以上言うまいと思っていますが。
◎森下監査事務局長 監査のありようとして、私たちも委員を含めてしっかりやっているつもりでおりますが、その成果についてどういうふうに県民の皆様に公表していくかという点については、今、江口委員がご指摘になったように、まずは議会にきちんとご説明をする、あるいは記者発表などできちんとするというような手続も含めまして、しっかりと私たちも対応していきたいというふうに思っております。
◆江口委員 要するに、この監査は非常に大事なことなんですね。だから、要するに監査事務局がやる監査というのは、あくまでも内部的じゃないかと、こう見られるんですよ。幾ら指摘しても、何年同じことを指摘しても、全然よくならないと。毎年毎年、この監査の意見書の中には同じような指摘項目が出てきますよ。じゃ、どこまで改善されたのかと。ほとんど改善されないまま、言葉は全く同じ言葉が毎年使われていますよ。だから、私はそのあたりは体質を含めて改善をしていかなければならん問題だと思っていますのでね。これはそれぞれ各部署の例月の出納検査がずっと毎月あっていると思いますよ。その中で、一旦こういうものが発覚をした。見つかったということは、私はいいことだと思いますけれどもね。
 何回も言いますけれども、こういう監査について、決算についても、しかるべき対応、態度で臨んでいただきたいと、最後に要望しておきたいと思います。
 よろしくお願いします。
溝口委員 私も今の会計決算の意見書ですけれども、これについてはやはり決算としての数字的なものの合わせとか、そういうのは間違いなかったということでは構わないんですけれども、やはり企業を続けていく間には改善すべき点という形の中で、監査としてどういうところをちゃんと改善しなさいという指摘がやはり要るんじゃないかと思うんですね。そうしないと、企業としては気づいていますから改善はしていきますと言っていますけれども、やはり決算の監査の時には、もうこういう改善をしていきますとか、やはりそこら辺について強く指摘を求めていく必要があるんじゃないかと思っているんです。その辺についてどのような考え方を持っているのか。
◎森下監査事務局長 私どもも決算並びに定期監査という形ですので、スマートカードについても指摘をしておりますし、その他の事務処理につきましても指摘をいたしております。
 そういう意味で改善を求めて、また改善できてない点についてはフォローもしていくというような形で厳正にしておりますので、その点はしっかりとやっていきたいというふうに思っております。
◆溝口委員 わかりました。
 ただ、やはり今回、1件だけが四千幾らとか、大きい金額だったと思うんですけれども、類似するそういう事業者がいなかったのかどうか、これについても大変憂慮すべき問題があると思うんですよ。だから、ためていく形で後払いという回収の仕方、これについてはやはり何らかの指摘的なものをやっていかないといけないと思うんですけれども、ほかには全然なかったのかどうか、収入未済額が。そのことについて考え方をお願いします。
◎森下監査事務局長 この件も含めて4業者に委託をしていたわけですけれども、ほかについてはないということでございます。
◆溝口委員 わかりました。
 ただ、1箇月締めで翌月払いという形の中でですので、金額がものすごく、事業者によってはかなり売上を1箇月でしていく部分があると思うんですよね。だから、すぐに1箇月、2箇月延滞したらたまってくると思うんですよ。だから、そこら辺については、やはり指摘として、交通事業会計に対して、ちゃんと回収をきれいにするように、本当にこれは監査としての指摘をしていかなければいけないと思っていますので、その辺についても強く求めていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○山口委員長 ほかにこの件でどうですか。
 ちょっと私から。
 これはあくまでも何といいますか、結果としては交通局の不始末ということになるわけですね。
 これが皆さんの監査で発覚したということですから、ある意味では長崎県の監査機能というのは、私はちゃんとしっかりしていたんじゃないかなと。そういう面での評価はできると思うんですよ。
 だとすれば、ここに記載する意見書というのは、そのことを正々堂々と、粛々と記載をしておくべきであろうと思うんですよ。これだけの大きな社会問題になっていることを、監査事務局として、さもさらさらっという形でやってしまうのはいかがなものかなというふうにやっぱり思いますよね。
 ですから、もうこういう形で皆さんは意見書として出されたわけでありますが、今後、監査事務局のそういう意見書としての公表については、十分考えていかなれなければならないんではないかなと思っておりますので、これは意見として申し上げておきます。
 ほかにありませんか。
 休憩します。
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     −午後3時31分 休憩−
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     −午後3時34分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開いたします。
 ほかにご質問、ご意見等はございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 質問がないようですので、これをもちまして出納局・各種委員会事務局関係の審査を終了いたします。
 しばらく休憩いたします。
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     −午後3時35分 休憩−
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     −午後3時35分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開いたします。
 本日の審査は、これにてとどめ、明日、午前10時より、企画振興部関係の審査を行います。
 本日は、これをもって散会いたします。
 ありがとうございました。
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     −午後3時36分 散会−
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