平成21年  9月定例会 予算特別委員会 - 09月28日−03号 - P.54

◆溝口農水経済分科会長 農水経済分科会の審査結果について、ご報告いたします。
 本分科会で審査いたしました案件は、第117号議案「平成21年度長崎県一般会計補正予算(第2号)」のうち関係部分であります。
 慎重に審査いたしました結果、議案につきましては、異議なく、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 以下、本分科会で論議のありました主な事項について、ご報告申し上げます。
 まず、龍馬伝活用観光客県内周遊促進事業について、県観光ホームページリニューアルに、約2,800万円をかけることとなっているが、リニューアルの目的は何か。また、ホームページ作成の契約の方法はどうするのかとの質問に対し、個人旅行が増えている中、観光ホームページは観光誘客の戦略に非常に重要となっているが、現在のホームページの機能を分析したところ、「長崎に来たい」という気持ちを持った方が利用しており、長崎を想定していない方の誘客に十分つながっていないという結果であった。このため、モデルコースの拡充や宿泊サイトとの連携など全面的に機能を充実させ、そういう方々を長崎へ引き込むようなホームページにリニューアルを行うものである。ページ作成の契約方法は、プロポーザルあるいは入札等によって競争性を持たせ、県内事業者に発注を行いたいとの答弁がありました。
 次にEV&ITSプロジェクト推進事業について、事業実施の地区として五島を選択しているのはなぜか。また、全県下に波及させていく戦略はあるのかとの質問に対し、離島をエコアイランド化したいという思いがある。離島振興を図る上で、観光・環境に着目した。五島は本土と電力線ケーブルがつながっており、電力の利用でいろいろなやり方があるということ、世界遺産候補でもある等の理由により五島を選択した。
 初めて実施する事業であり、不確定要素もあるが、コンソーシアムで議論しながら進めていく。五島での取り組みの結果や国の財源措置の状況等を踏まえて県下に広めていきたいとの答弁がありました。
 それに関連して、導入した電気自動車の所有の形態など、仕組みはどのようになるのかとの質問に対し、今後、五島市・新上五島町が中心となって地元に協議会を作ることになるが、その協議会を構成する団体が補助金の受け皿となり、導入した電気自動車の所有者となる。それを地元のレンタカー会社等へ貸し出す仕組みを考えているとの答弁がありました。
 また、企業等が参加するコンソーシアムの立ち上げの時期や、EVの稼働時期はいつ頃になるのかとの質問に対し、地元の協議会の他に、学識経験者、自動車メーカーや自治体などによるコンソーシアムを10月初旬に立ち上げ、長崎モデルの方向性を協議し発注仕様を決定し、年度内に車を調達し、来春には稼働できるよう取り組んでいくとの答弁がありました。
 次に、赤潮による養殖魚の被害対策について中間魚の購入支援は、今後赤潮被害が発生したときにもこのような対策をとるのかとの質問に対し、今回の赤潮では、今までで2番目となる甚大な被害が発生しており、地域に与える影響が大きいことから一定の要件を定めた上で支援が決定された。支援の要件としては、地域の養殖金額の4割以上の被害で、かつ1億円以上の被害であること、また、赤潮の発生に対して餌止めを行うなどの対処を行ったこととしている。今後もこういった状況を踏まえて支援を考えて行きたいとの答弁がありました。
 次に、諌早湾干拓事業推進費について、諫早湾干拓事業は、防災が第一の目的で実施され、その中で次世代型等の営農がなされている。しかし、地域以外の方たちには、農地のためだけの事業のようなイメージがあるようだ。首都圏で実施するフォーラムではどのように諫早湾干拓事業を発信していくのかとの質問に対し、単に農業だけでなく、防災面についても効果を果たしていることを訴えていきたい。また、干拓地で生産性の高い新しい農業に取り組んでいることも発信していく必要がある。これまでPRが不足していたこともあるが、首都圏においては、諫早湾干拓事業の取組みが正しく伝わっていないという指摘もある。防災面の機能や新しい農業の取組を発信し、開門には長崎県としては反対であるという姿勢を伝えていきたいとの答弁がありました。
 それに関連し、フォーラムの実施について、国には「後援」を依頼するとのことだが、「共催」で行うとか、もっと実施に深く関わるよう強く働きかけをできないのかとの質問に対し、国営事業でもあり、今後国に対して、積極的な関与ができないか、働きかけを行っていきたいとの答弁がありました。
 以上のほか、一、中小企業インターネット活用促進事業について、一、長崎ブランド産品輸出促進事業について、一、ものづくり試作加工支援センター設置事業について、一、イノシシ等の被害防止対策について、一、みかん産地の再生支援について、一、耕作放棄地の解消についてなど、農水経済関係予算全般にわたり熱心な論議が交わされましたが、その詳細については、この際、省略させていただきます。
 以上で、農水経済分科会の報告といたします。
 委員各位のご賛同をいただきますよう、お願いいたします


○八江委員長 ありがとうございました。
 以上で、各分科会長の報告が全べて終了いたしました。
 お諮りいたします。
 各議案は、質疑・討論を省略し、直ちに採決することにご異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕